サマルカンドの外せない有名観光スポットを巡り
時間があるならば、少し足を延ばして以下のような場所もおすすめしたいと思います。
1)ウルグべク天文台跡 25000スム
バザールから見えるアフラシャブの丘から北東に向かうと
巨大な天文観測儀器の一部をみることができる場所があります。
かつては地下11m地上29m、円形弧長63mもあったそうです。
ウルグべクはティムールの親戚で、あの巨大メドレセ(神学校)を造った人。
天文学にも精通していて極めて正確な星の観測記録を残したとか。
遺跡そのものは屋外に1つだけで特に解説がつくとかもなし。5分で見終われます。
近くに小さな展示館があり、そこで天文台の復元図などが見られます。
わざわざ行くほどでも、という感もありますが、
ウルグべクはこの国ではティムールに次ぐ有名人で、
最高額紙幣の絵柄にもなっています。
ティムールも非常に天文学を重視していたようで
ウズベキスタンのあちらこちらで星座や天文儀器をバックに
政治を行う彼の姿が描かれていますから
時間があれば見学するのもこの国を理解する上で
いいと思います。
*アクセスはバザールから徒歩30分だそうですが
上り坂なのでバスかタクシーがおすすめ。
2)アフラシャブ博物館とアフラシャフの丘 25000スム
天文台から15分くらい歩いて下ってくるとアフラシャブ博物館があります。
こじんまりとした博物館で、2019年3月現在、ところどころ室内を改修していたので
あまり充実した博物館ではありませんでした。25000スムは高い!!
それでもひとつだけ目玉の7世紀領主の玉座を飾っていたという
「ソグド人のフレスコ画」があり、それは良かったです。
半分くらいは不鮮明なのですが、CGで立体的に浮き上がる説明画像があり、
それを見るとどういう内容の絵かよくわかります。
博物館を出て裏に向かうとアフラシャブの丘が広がっています。
これがサマルカンドの街の前身「マラカンダ」のあった場所で、
今は何にもない草原ですが、
11層にもなる地層からは土器や様々なものが発掘されているそうです。
上記のフレスコ画もここから出土しました。
かつてここに栄華繁栄を極めた街があったとは想像できませんでしたが
春風が心地よく、いつまでもいたいな、そう思う丘です。
遠くに雪を被った山脈が見渡せます!
5,6月には小花が咲いて綺麗かも。
真夏は日を避けるところが一切ないので行くのはやめたほうがいいでしょう。
一応道らしきものはあるのでそれに沿って歩いたほうが無難。
私は好き勝手に歩いていて、車道に出たものの墓地のところで塀があり
戸口には鍵がかかっていました。
とても元来た道を戻る気がしなかったの塀をよじ登って脱出しました(苦笑)
3)郷土博物館 20000+10000スム
新市街にある博物館。
博物館と言っても20世紀初頭のユダヤ人宅を改装したもの。
入り口の門を入って進むと正面の建物が
サマルカンド州の考古学や民族に関する展示室。
2階もあるみたいでしたが私が行った時は1階のみ見学できました。
(誰もいなかったので係の女性が同伴)
その建物を見終わると別棟に案内されます。
そこがユダヤ人貿易商のかつての豪邸で1階はヨーロッパ家具の展示室。
この部屋は家具よりも壁装飾が素晴らしかったです!
木製?の壁が浮き彫りになっていて、一見壁紙が貼ってあるかのように見えます。
色が独特の渋い味のある色で、いまでも印象に残っています。
そしてもう一つが大広間。
ここは白壁がカラフルなイスラム紋様で埋め尽くされていました。
ステンドグラスも綺麗^^
2階から全体を見下ろすと本当に豪華で贅沢な空間だとわかります。
2階にはサマルカンドのユダヤ人に関する資料も展示してあり、
サマルカンドはいろんな宗教や文化、人種を受け入れてきた
シルクロードの街なんだな、とあらためて感じさせてくれました。
Azam Cafe の向かい、住宅地にひっそりと・・
すぐ近くにワイン工場もあり、ワインが好きな人は一緒に訪れるといいですね。
4)ロシア正教教会
郷土博物館からナヴォイ公園沿いに歩いて行くとロシア正教の教会があります。
ここはおすすめ!
建物外観もパステルカラーが綺麗ですてきですが、
内部も明るく落ち着いて清浄な空気が漂っていてよかったです。
中央アジアではロシア正教教会をいくつか訪れましたが、
ここは信者以外にもオープンで、歓迎ムードがありました。
写真もOKだったし。
イスラム建築ばかり見ていたので久しぶりにマリア様の顔を拝むと
なんだかホッとします。
モスクやメドレセは装飾は素晴らしくても礼拝の空間だけであって
拝む対象はありません。
仏教やキリスト教に慣れているとやはり祭壇に絵や像があるほうが馴染みますね。