ビシュケクから約30km、車で約1時間走ったところに都会とは別世界の自然公園があり
山脈から流れ出た川の渓谷を見ることができます。(海抜約2000m付近)
私が訪れた3月中旬はちょうど雪解けが始まった頃で
残雪の中で木々たちが美しい雪の花を咲かせていました。
ローシーズンで人はほとんどおらず、大自然の中で静寂を味わうことができました。
公園までのアクセス
オシュバザール近くからミニバス265で公園の第1ゲートまで行けるそうです。
しかしそこから更に約13km歩いてやっと第2ゲートのホテル付近に到着するので
ツアーを利用するのがベター。
ということで、私は宿で車を手配してもらいました。(出発時間は自由に決められる)
1人500スムで最低4人から。
加えて公園第1ゲートから第2ゲートまで車が進入するには
450スムが必要なので私は一人で2450スム(約4000円)を支払いました。
支払い後に片道だけ乗せて欲しいという同乗者が出てきたので
4分の1を負担してもらいました^^ ラッキー!
約1時間の運転後、運転手さんは第2ゲート駐車場で待機。
私は3時間後に戻ってくると言って公園内に入っていきました。
第2ゲートからは徒歩で自由散策
第2ゲート駐車場にトイレはありましたが、ローシーズンなので閉鎖されていました。
困ったな、と運転手さんに尋ねたらゲート前のホテルで借りられる、
ということだったのでそこでお借りしました。
シーズン中には登山客で賑わうのでしょうが、この日は閑散としていました。
何の予備知識もなく来ましたが、
5000m近くまで登る本格的な登山路になっているようでしたΣ(・ω・ノ)ノ!。
私はそんな大変な場所とわかっていなかったので
スノーブーツとダウンジャケットだけの軽装。
一方同乗してきたイギリス人男性は大きなリュックに寝袋やテントまで持った重装備!
その夜は山に登って野宿するようなことを言っていました。
彼は事情をよく知っていたのね・・ひょえーー
私はとりあえずまっすぐ伸びている道をスマホの地図を頼りに
一人で進んでいくことにしました。
*こういう時はオフラインでも使えるアプリ maps.meがおすすめです!
そこは銀色に輝く別世界でした!
5分も進まないうちに森の中へ入っていきました。
天候は晴れ。朝宿を出るときの予報では2℃。
ビシュケクでは連日日中15度くらいになっていたので気温差があり寒いです。
しかし陽光が射し空は真っ青なので凍えるような寒さではありませんでした。
裸の枝に雪が積もっていてまるで花のよう!
未踏の雪道を更にずんずん進んで行きました。
するとやがて水流の音が聞こえ始め、雪解け水がキラキラ光る川辺に出ました。
水をすくって顔に垂らしてみます。きもちいい~
そこで沢山自撮りして遊び、もっと先に進もうと2差路で地図を確認。
左は展望台に続いているはずなのに道が途中で途絶えているように見えます。
右はそのままずっと川辺を登っていく道。
ですがその道は登山路に続いている道で軽装の私がどこまで歩いていけるのか・・・
さてはて。
地図にカウントされた距離ではこの先を進むと往復2時間はかかると出ています。
今から2時間もかかったらもしかしたら約束の時間までに下山できないかも、
そう思って元来た道を戻り、もう少し近くの展望台を目指すことにしました。
道なき道で断念
地図で確かめ、標識も出ているのに道がない・・・
おかしいな、と思いよく考えてみると、雪で道がなくなってる????
誰かが歩いた足跡がかすかに残っていました。
そうか、この足跡をたどればいいのね、そう思って暫く足跡を追ってみたのですが
やがてそれも積雪で消えてしまっていて、残るは野生動物の足跡のみ。
そういえばゲート前に雪豹の像があったっけ・・・
まさか出ないだろうけど、こんなところで遭難するのもアホらしいしな、
そう思って引き返し、杉の木の近くでランチすることにしました。
思い出深いランチ
自然公園はハイシーズンには沢山の人が訪れてバーベキューなどをするのでしょう。
ベンチやゴミ箱が点在していて環境保護はしっかりされていました。
一つのベンチでパンを頬ばっていると小鳥が寄ってきました。
ランチのお供に可愛い小鳥、嬉しくなってパンくずを撒いてあげました。
すると次に小さな物影がウロウロ・・あれま、野生のリス???
リスは人慣れしているのか、様子を伺いながらどんどん近寄ってきました。
そしてとうとうベンチ下まで。
リンゴをあげても目もくれず。クッキーを細かくしてベンチに置いても反応せず。
じっと見ていると自らナイロン袋に顔を突っ込もうとするではありませんか!!!
そして私の手に握られていたクッキー半分(リスの顔より大きい!)を
さっと取って安全な場所までいって必死に食べはじめました。
あらら、相当おなかが空いてたのね。
一気に食べたと思ったらお替りをねだりに戻ってきました(( ´艸`)
大丈夫かな?と思いつつもう残り半分もあげました。いい思い出をありがとう。
午後1時頃、第2ゲートで運転手さんと再会し、
来た道をビシュケクに向けて出発しました。
途中大統領の公邸前やビシュケクの高級マンション界隈を通過
最後はアラ・トー広場で降ろしてもらいました。
たった半日の遠足でしたが、普段雪と戯れる機会がない生活を送っているので
とても楽しい経験となりました。
5,6月に行くと高山植物が沢山見れてまた違った風景に出会えるはず。
登山道は4000m級の山まで続いているそうです。