
カラコルから南東へ約35km、アラシャン川渓谷沿いを登って行くと
天山山脈の麓(海抜3000m)にアルティン・アラシャンという広大な草原地があります。
今回そこへOne day tripで行ってきたので様子をお伝えしますね。
*最後に動画(約4分半)があります、是非ジープ体験の臨場感をお楽しみください^^
アラシャンまでのアクセス
カラコルの大バザールからアク・ス行(前回の記事で温泉があった場所)の
ミニバスに乗り、終点手前の三叉路で下車。
そこから徒歩で14km、6時間くらいかかるそうです。
日本を出る前に徒歩で挑戦した人の記事を読みましたが、
若者でもものすごく大変だったと記してありました。
実際訪れてみると・・・とんでもない悪路でした!Σ(・ω・ノ)ノ!
平坦な道での14kmは私でも歩けますが、
アラシャンへの道は巨大な岩がゴロゴロしていて
土砂崩れや雪崩のあった場所もあり、
トレッキング、なんて軽い気持ちで登ったら大変なことになるでしょう!
徒歩なら登山靴とストックは必要だと思います。
訪れた3月は日が当たらないところはまだ雪が、
日の当たるところは雪解け水で道がぬかるんでいました。
それでなくても大変な道、なのにこの時期徒歩は考えられません!!
普通乗用車でも無理。4WDはどうかな・・・
私は手配してもらったジープで行きました。
お一人様なので費用は6000スム(約1万円)。
安くはないです。お財布に痛い金額です。
でも
- ホテルからテプロクリュチェンカ(アク・ス)までの送迎
- そこからジープに乗り換えて往復4時間の運転
- 軽食も用意してもらい(必ずついているわけでない、今回は好意で)
- 大変な運転をしてくれた運転手さんとジープが立ち往生した時のために同乗してくれた助手の人件費
- ガソリン代
を考えるとこれくらいの出費は妥当だと思います。
オフシーズンの一人旅なので仕方ないですね。
でもお金を払っただけの楽しい体験ができたので満足です^^
当日の流れ 1
朝8時に昨日の運転手ソムジンさんが迎えにきてくれ
「あれ?今日もこの人?」
と思いましたが、車に乗り込むと今日は奥さんも座っています。
「あれ?今日は3人で行くの?ま、いっか。」
その時はまだアラシャンへの行程が相当大変とわかっていなかったので
普通乗用車でも行けるのかな、と考えていました。
しかしカラコルから暫く走った後、車は1軒の家の前で停車しました。
「ここからはジープで行くんだ」、ソムジンさんはそう言って
中から出てきた男性2人を紹介してくれました。彼の親戚と弟さん。
あ、そういうこと・・・
乗り込んだジープは年代物のロシア製ジープで、
クラッチの横の隙間からは地面が見えていました。
「こんな車で大丈夫???」一瞬不安がよぎりました。
(後からこのジープだから行けたと納得!!)
給油してから町を抜け、小さな村を後にすると
そこからは舗装されていないガタガタ道の始まりでした。
雪がまだ残っている岩道をジープは上へ下へと大きく揺れながら
着実に登って行きます。
岩の上を車で走るなんて初めての体験!!
4WDで砂ぼこりの道やぬかるんだ道を走ってもらったことはありますが、
ここほど激しい道は経験したことはありません!
「運転手さん、やるなぁ~」と驚嘆しきり!
音楽が大好きらしく、テンポのいい音楽をボリュームいっぱいにして進みます。
なんかテンション上がって楽しい(≧◇≦)
周囲は天山もみの木の森に囲まれ、
雪の白と樅の深緑のコントラストが素晴らしかったです!!
1時間ほどしたところでストップして休憩。


その後雪道になったのでタイヤにチェーンが装着されました。
時には道なき道をよじ登り、出発から約2時間後の11時半、
広大な草原が広がるアラティン・アラシャンに到着しました。
当日の流れ 2

険しい山道の先に広がっていたのは広大な平地!
こんな山間部に平らな土地が開けているなんて想像しにくいです。
ここには気象庁、森林管理局の小屋、保養所、温泉小屋などが点在していました。
真冬でもここで暮らしている人がいるなんて信じられない!!
ジープを駐車した場所で新しい宿か何かが建設中でした。
「これらの建材ってどうやって調達するのですか?」そう尋ねたら
「カラコルから車で運んでくるんだよ」との答え (@_@)
ジープであんなに揺れたのに、
トラックで揺れながらあの崖の道を運ぶなんて信じられない~
運転手さん立と別れて付近を一人で散策しました。
「温泉に入らなくていいの?」と聞いてくれましたが水着ないしね・・・
温泉好きの人ならきっと大喜びの環境でしょう!!
この日は晴天だったので寒いと感じるほどでなく、
川に手をつけても凍るような冷たさではなかったです。
残雪の下から緑が少し見え隠れしていて
きっと1か月後には小さな野花で一面覆われ素敵なんだろうな、と想像しました。
30分ほどウロウロ遊んだ後、石の上でリンゴを頬張っていたらアマン君に呼ばれました。
現地に住んでいる人が軽食を用意してくれくれていたのです。

パンとクッキーをつまみながらほっこりティータイム。
そこには人懐こい犬の親子と猫がいて癒されました^^


初夏や夏は草原地は草で覆われるから足元は悪くないでしょうが、
行った時は雪が解け始めていたので道はぬかるみ、水たまりがあちこちに。
当然靴もすごいことになってしまいました!ドロドロでーす。
スノーブーツだったので後から雪で洗い落としましたが、
この時期はスニーカーで行くのはおすすめできません。
1時間くらいそこで過ごし、カラコルへ帰ることになりました。
当日の流れ 3
アルティン・アラシャンの境界門?をくぐろうとした時、
馬でやってきた観光客たちとすれ違いました。
車でも2時間かかるのに、彼らは何時間かけて登ってきたのでしょうか?
お尻は痛くないのかな???
運転手さんが彼らとちょっと会話をし、それから来た道に戻りました。
運転から10分ほどたった頃、
タイヤがスリップして空回り。Σ(・□・;)
そこはなんとかクリアできましたが、運転手さんがチェーンを再装着したそうです。
が、チェーンが足りない?
アマン君が通ってきた深い雪道を走って取りに戻ってくれました。
あらま・・・こういう時のための助手さんだったのね!!感謝~
私では何の役にも立たないし、
と言うことでその待ち時間の間に写真撮影^^
30分もしないうちに戻ってきてくれて無事装着できました。
ですが、「暫くは徒歩で付いてきてね」
と言われたのでアマン君と二人雪道を歩きましたよ。
ずっと車の中だったので雪道を歩くのも楽しい!!
そこからはガタガタ道でしたがトラブルことなく約2時間で麓の村に到着。
運転手さんの妹さんが働くというカフェでコーヒータイム。
お二人ともお疲れ様でした!!
一旦彼らの家に戻りホテルまで送り届けてくれる、
ソムジンさん達を待ちました。
その間アマン君宅の庭にいたのですが、
ロバや馬、犬が沢山いて母屋の他に別棟(宿泊所?)みたいな建物もありました。
趣味は車みたいで、払い下げられたと思われる整備中の
ロシア製ジープやトラックがあってびっくり!
この辺りの人はみんな馬を飼ってるのかな?
昨日ソムジンさんも馬に乗れるのは当然のように言ってた
から今も馬は生活になくてはならないのかも。
ソムジンさんの奥さんと娘ちゃん
とにかく楽しく貴重な体験をできた1日となりました。
ホテルに戻ったのは16時過ぎ。
まだロシア正教の教会や博物館に行く時間が残っていて
たった1日半の滞在でしたが、カラコルの見どころはほとんど見れたので大満足。
(有名な家畜バザールは日曜のみです)