50代女一人台湾旅 台南リピーターさんに是非おすすめしたい奇美博物館!(動画あり)

奇美 入り口噴水

台南は台湾の中でも16世紀から開けている街で、

今でも日本時代の建物が残っており

近年ではそれらを利用しリノベしたお洒落なカフェや宿が

観光客を惹きつけています。

特に女性に人気の街なので訪れた人も多いことでしょう。

今日は台南を再訪問する人にも是非おすすめしたいスポット、

奇美博物館をご紹介したいと思います。普通の博物館とは規模も内容も違いますよ!

奇美博物館は設立目的がすごい!

この台南市の外れ、田舎風景に突然ヨーロッパの宮殿が出没したかのような

荘厳な建物の博物館は公設の博物館でなく

台湾の起業家:許 文龍 さんが夢を実現するために建てた私設博物館です!

博物館設立の精神は「大衆のためにあれ!」というように

許氏は世界中の素晴らしいものを個人のコレクションとして置いておくのではなく、

台南の田舎にいて海外に行って鑑賞できないお年寄りや子供達にも

真の芸術文化に触れる機会を持ってもらいたい、として創設した博物館

子供の頃に抱いた夢を80年かけて実現した、というストーリーがあるのです!

(1992創設、2015年リニューアル。以前は完全予約制でなかなか予約が取れなかったのですが

今は予約なしで入場できます。ありがたい!)

奇美 設立由来

博物館案内パンフレットより

館内は最新設備

広大な庭園を通って入館すると広いホールになっています。

レセプションでは館内案内図がもらえます。

大きな荷物持参で来館する観光客(→私??)のためにも

大型コインロッカーも設置されていて大変助かりました。

(使用後に返金されます)。奇美 大型コインロッカー

スマホの充電ロッカーや、乳幼児のためのおしめ販売機などもあり

細やかな心配りが入館の段階から感じられました。

*1階でチケットを購入後、1階又は2階部分、好きなところから観覧できます。

各階では入り口にチケットのバーコード部分をスキャンする機械があるのでスキャン。

複数回出入りする場合は係員にスタンプを手に押してもらいます。

中に入った後は撮影禁止なので以下の案内はパンフレットの写真を利用しますね。

1階 兵器ホール/動物ホール 

兵器ホール

兵器ホール、実は一番最後に見ました。

なぜならあまり武器に興味がなかったからです。

しかし、入ってみるとそのコレクションの数と質の良さにびっくりしました!

かつてこれほどのコレクションを見たことはありません!

世界中から集められた鎧兜、剣や盾が今すぐにでも使えそうな状態で

展示してありました。

例えば日本の鎧。日本のお城などで見たことはありますが、

ここの物は保存状態が日本よりずっとよく、刀や槍先はピカピカに研ぎ澄まされ

展示数も多くて日本の博物館より豪華に見えました。

世界中で実際に使用されてきた武器、血なまぐさい歴史を持っているはずなのに

その様なことは感じさせず、

「美しい」とさえ思えるくらいの凝った装飾や細工に見入ってしまいました!

動物ホール

一般の博物館の剥製動物は、剥いだ皮に詰め物をしてる「いかにも剥製」って感じで

あまり好きではありません。匂いが漂ってくる気もするし・・・

しかし、ここの動物達は高度な技術で作られた剥製なのでしょうか、

どの動物もまだ生きているかの様な雰囲気なのです。

その種類や数は相当なもので、キリンや象、北極熊の剥製までありました!

どうやって手に入れたのか、自然死したものなのかはわかりませんが、

姿が今にも動き出しそう!

動いている姿のまま展示してあるから

本当に動物園にいるような楽しさがありました。

動物達も弱肉強食の世界ではなく、

この奇美でだけは上手く共存しているような雰囲気。^^

TVで見たことはあってもその大きさまで体感することができなかった動物も

ここではリアルに体験できるのでとても面白かったです。

2階 芸術ホール/楽器ホール/バイオリン専門エリア

芸術ホール

以前から見たかったホールなので真っ先に行きました。

さすがです!

イタリアをはじめ、欧州の素敵な絵画がコレクションされていました。

何点か印象に残る絵があり詳細が気になっていましたが、

そんな時はホールの休憩スペースに全ての絵画の解説や名前がわかる資料が

置いてあるのでそれでチェックできます。細やかな心配り。

そして展示は宗教画だけではありません。

絵画だけでなく、豪華な装飾の家具や時計等も展示されていました。

一体どれだけのお金をつぎ込んでこれらをコレクションしたのか・・

溜息がでるくらいです!

奇美博物館のグッズに使われている絵

グッズ売り場のレプリカ

 

楽器ホール

ここもびっくりの充実度でした!

まず「世界の楽器」

コレクションが本当に世界中!日本の古来の楽器(鼓や琴など)も沢山ありました。

古い時代のものから現代のものまで、もちろんどれも保存状態は最高です。

「管弦楽団への招待」では

オーケストラ楽器一つ一つを実際の演奏者による解説ビデオ付きで紹介しています。

演奏から調音、手入れの仕方など、

普段見ることのできない部分も撮影されていました。

しかも楽器をただ展示するだけでなく、解体模型(実物)もあるので、

その楽器がどんな構造になっているのかも一目瞭然!

ユニークな紹介の方法は斬新で、

子供だけでなく大人も楽しめる内容でした。

「自動演奏楽器」のコーナーでは

日替わり、時間代わりで歴史ある自動楽器の生演奏を聴くことができます。

古いものなので1日何回も演奏すると寿命がもたないとか。

楽器の内部もビデオで見せてくれるのでその構造もわかります。

授業参観の子供達が多いので見たい場合は

前もってチケットを購入(別売20元)することをおすすめします。

 

楽器コーナーに来ると特にわかりますが、

この博物館は本当に子供や芸術に縁のない人でも理解しやすいように工夫され、

そして見るだけでなく五感を使って体験&体感できるようになっているのが

素晴らしいです!

自動楽器演奏様子

他にも「バイオリンコーナー」や「彫刻コーナー」もあり

特に興味のある人にはたまらない内容になっているかと思います。

動画

カフェも素敵!

1階には大きなグッズ販売ショップと簡易カフェが、

2階には小さめのグッズ販売コーナーとレストランがあります。

2階レストランは有名シェフの作る本格的「ローストビーフ」が有名で、

私はお値段安めのローストビーフを挟んだサンドにしました。

午後はアフタヌーンティもやっているみたいです。

庭園を眺めながらのゆったりランチ、最高でした^^

奇美 2階レストラン 奇美 2階レストラン

特別展

入場料200元に30元足すだけで特別展も観覧できます

これだけの規模と内容のものを200元(約740円)で見せてもらえる上に

30元足すだけで特別展も見られるとは、利益度外視!

実際館内は許氏さんの願い通りに子供・学生や地元の人でいっぱい。

地元民や幼児、学生、お年寄りには無料や割引の優待もあります。

さて、その特別展ですが、私が訪れた時は

台湾の新進気鋭アーティストの作品展でした。

その展示数、レベルの高さには本当に驚きました!

さっさと見終わるつもりが結構しっかり見ていつの間にか時間が足りないくらいに!

特別展1 特別展2

アクセス

奇美バス路線図1 奇美バス路線図2

台南市中心地からバスがあります。

奇美博物館のHPを参考にしてくださいね。

奇美詳細

博物館の入り口は2か所。

高雄方面から国鉄で来る場合は「保安」駅から徒歩になります。

国鉄高雄駅ホーム 国鉄高雄駅ホーム2高雄駅ホーム

高雄から各停電車 各停普通列車57元、14駅約50分

国鉄保安駅2 国鉄保安駅1

ホームから渡り廊下まではエレベータがあって便利ですが、

改札に降りるのは階段のみ。スーツケースは大変かも。

ここから徒歩で10分くらい。

駅から車道に出て右折。まっすぐ進んで高架下をくぐれば博物館の後方(駐車場)。

奇美博物館まで道1 

時間には余裕を持って!

以上のように規模が大きく、どの展示も素晴らしいので

あっという間に時間が過ぎてしまいます。

丸1日ここで過ごせますよ~

さらっと見るだけではもったいないので是非ゆっくり鑑賞してください。

裏手の駐車場から建物に向かう道に1軒コンビニがありました。

正面入り口付近には何もありません。

安く済ませたい場合はあらかじめ軽食などを持参するほうがいいかもしれませんね。

 

許さんの著書 

許さんの著書 日本語もあり。

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奇美博物館全景