![鹿耳 全景](https://i1.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/鹿耳 全景.jpg?resize=728%2C546&ssl=1)
台南市街地から海岸線に向かってローカルバスで小一時間、
ど田舎に巨大な廟が見えてきます。
そこが媽祖の聖地:土城正統鹿耳門聖母廟!
媽祖女神についてはこちらの記事を参考に:台南 大天后宮&開基靈祐宮
広大な敷地に大きな3つの建物があるだけ。周辺には何もありません。
媽祖の聖地ということで台湾全土から巡礼に訪れる人がいるので
廟の敷地には宿泊施設、その他関連施設もありました。
私が訪れた時は平日の朝だったので参拝する人は少なく、
ゆっくり回ることができてよかったです。
観光気分でなく、気合をいれて参拝してきた巨大媽祖廟についてレポートします。
目次
3つの神殿、お線香をあげるだけでも大変!
![鹿耳 案内板](https://i2.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/鹿耳 案内板.jpg?resize=571%2C428&ssl=1)
何の情報もなく、気軽に行ったらとても大きな廟で唖然としました!
敷地前では巨大な順風耳と千里眼のニ神に迎えられて
それだけでもびっくり!
まず入り口で参拝順路と必要な線香の数をチェックしました。
境内は前殿(五王殿)、中殿(媽祖殿)、後殿(仏祖/大士/宝殿)と
3つの殿に分かれているようです。
ざっと見て主だった神仏だけでも20柱以上!
大変な数です~Σ(・ω・ノ)ノ!
![鹿耳 全ての神様一覧](https://i2.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/img_9135.jpg?resize=728%2C407&ssl=1)
とりあえず案内に従って前殿から参拝することにしました。
ひとつひとつの建物が広大なのでゆっくり参拝していたら
お線香の火が消えちゃった・・・
本数も多いので煙で息がゲホゲホ
・・・( ;∀;)
前殿
![王船](https://i0.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/img_9127.jpg?resize=512%2C384&ssl=1)
前殿は土地の神様や航海、船の神様(男性神)が祀ってあるようでした。
一歩踏み入れたらこれまで見てきた廟と違う建築構造だと一目でわかりました。
正面一面が細工の素晴らしい祭壇になっていて
神様が二階建ての6部屋に入居している感じです。
とにかく天井が高くて荘厳な雰囲気。
お供えセット(100元)を購入して祭壇に捧げ、各神様にお線香をあげていきました。
こちら五府千歳の神々は中国大陸から渡ってきた移民を守る神様かもしれません。
![お供えセット販売所](https://i0.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/お供えセット販売所.jpg?resize=300%2C225&ssl=1)
お供えセット販売所
(朱、呉、李、池、范の姓は福建系台湾人に多いので)
中殿(媽祖殿)
二階建ての意味がわかるでしょうか?
写真のような構造で、
2階の部分には小さな(一番古い)媽祖様、
1階は大きめの媽祖様です!
2階の媽祖様はお祭りの時に神輿に載せるので
小さいのだと思います。
ここの媽祖様は高い位置に安置されているので
近くまで行って拝顔できないのが残念・・
遠目に見る媽祖様は木造の自然な茶色の色合いが素敵で、
優しい感じの印象でした。
![鹿耳 媽祖像](https://i2.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/鹿耳 媽祖像.jpg?resize=352%2C470&ssl=1)
前殿が男性神ばかりだったのに対し、
媽祖殿は(財運の神様以外)安産や子宝を司る神様等、女神様ばかりおられました。
雰囲気も若干穏やかな感じでした^^
後殿 1&2階
台湾の民間信仰では道教の神様も仏様も中国古来の神様も等しく大切に扱われ
一つの廟内に祀られることも珍しくありません。
こちらは媽祖廟と言えども後殿には立派な仏様たちが沢山おられました!!
こんなところでお釈迦様や観音様にお会いできると思っていなかったので
またまたびっくり!
![後殿 仏様](https://i2.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/後殿 仏様.jpg?resize=265%2C353&ssl=1)
![後殿 仏様2](https://i0.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/後殿 仏様2.jpg?resize=376%2C282&ssl=1)
後殿 3階
![鹿耳 玉皇上帝](https://i0.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/鹿耳 玉皇上帝.jpg?resize=543%2C410&ssl=1)
3階には創造神(インドで言うブラフマン、日本なら天之御中主神さま?)である
玉皇上帝が鎮座されていました!
星の神様:北極玄天上帝の上司にあたる神様です。
その左右には(死を司る)北斗星君と(生を司る)南斗星君がおられ、
一番端には斗母元君(北極星や北斗七星を生んだとされる女神)と
縁結びの神様月下老人がおられました。
星や宇宙に関係する神々のオンパレード!
興味があるので大感激でした!!
壁際には十干十二支の神様60名も!
天井の装飾も見事で、天に向かって渦巻が登っていくような、
宇宙に通じているかのような 天井が気にいりました!
![斗母元君](https://i1.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/斗母元君.jpg?resize=243%2C300&ssl=1)
![陰陽図盤](https://i2.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/陰陽図盤.jpg?resize=495%2C660&ssl=1)
陰陽統合の女神:斗母元君の前に陰陽図盤があったので
説明書きの通りに「運を良くする儀式」をやってみました。
運を回す=運気UP とありますが、上手く回ったかしら???
- 名前と住所を述べ
- 自分の干支の部分を両手で触り
- その手を陰陽図の両端で放し
- 続いて陰陽部分を上から下になでおろし
- もう一度陰陽図の上で手を放し
- 最後にもう一度陰陽線(分かれ目?)のところを触る
最強縁結びスポット!ここの月下老人は知る人ぞ知る凄い神様!!
![鹿耳 月下老人](https://i0.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/鹿耳 月下老人.jpg?resize=506%2C675&ssl=1)
運命の赤い糸を持つ月下老人。赤い糸は台に乗って自分の手で取り出し、いただきます。
台湾各地の廟、様々なところで月下老人を見かけます。
今回の巡礼旅でも沢山お目にかかりましたが、
ここほど神聖で、本当にご利益がありそうな
月下老人はいないと思います!
こう言ってはなんですが、
台北龍山寺や迪化街の月下老人の参拝場所は
いつ行っても人がゴミゴミ、落ち着いて参拝すらできないです。
ガイドブックにご利益があると言っても本当にあるのかどうかなんてわかりません。
赤い糸だって簡単にもらえるし。
それに対してここはご利益証明済みです!!
この3階に上がってくるまでの階段の壁、
一面に月下老人の導きによって結婚できた人の報告が所狭しと並んでいるのです。
もう何十年も前のものから、ごく最近のものまで!!
![ご利益の照明](https://i2.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/ご利益の照明.jpg?resize=728%2C546&ssl=1)
圧巻です!すごくないですか???(@_@)
これが階段を登っていく間、3階まで延々と続いているのです!!
大体この場所はすごく田舎で、車でも台南繁華街から40分はかかります。
わざわざ辺鄙な場所に来て願掛けをする、その本気度だけでもすごいのに
実際に願いが成就したカップルがこんなにいるとは
そのご利益を信じないわけにはいきません。
(本気の場合は自分で願掛けするより
廟のお世話をしている女性などに頼んで儀式的にやってもらう方がいいかもしれません。)
この廟では紙に自分の 氏名、住所、生年月日、生まれた時間帯を書いて
お線香をあげた後、それを月下老人の前で読み上げます。
続いてポアポエ(三日月形の木片)を使って糸をもらうお伺いをたてます。
表裏(聖杯)が出るまで何度もその紙の内容を復唱し、
表裏が出たら運命の赤い糸をもらうことができます。
そして赤い糸をもらったら置いてある月下老人のお札が入った布袋に入れ
お線香の煙にくぐらせて自分の財布にしまいます。(100元のお賽銭)
それからもらった甘い飴も食べます。
最後に名前等を記入した用紙は帰る際に「金炉」で燃やしてしまいます。
この袋はむやみやたらに人目にさらしてはいけません。
特に女性には見せてはいけません。
彼氏ができたり、婚約が決まったら中の運命の糸を取り出すことができます。
そこでまずお礼参り。結婚まで至ったらもちろん報告とお礼参りをします。
どうですか?
ここまで儀式として行ったら縁結びが成就しそうですよね?
金運アップの願掛けもここで!
![鹿耳 金運願掛け](https://i1.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/img_9120.jpg?resize=586%2C782&ssl=1)
お金欲しいですよね。金運アップもしたいですよね…
媽祖殿では金運アップの願掛けもできます。
カウンターで願掛けセット?(100元)を購入。
箱の中に赤い紙が入っているので上の写真の筆記台に行き
名前、会社があるなら会社名、住所、生年月日、生まれた時間を記入します。
その後福徳正神の祭壇でそのセットを開いてお供えし、お線香をあげます。
紙に書いてある内容を読み上げ金運アップをお祈りします。
紙には決まり文句のようなものが書いてありますが、
私は発音できないし、意味もよくわからないと言ったら廟の人はそれでも大丈夫、
と言っていました。お供えは15分くらいそこに置いておくそうです。
暫くして時間が経ったらその中の護符だけ取り出し、
あとは外の「金炉」でお供えセット全て燃やして終了です。
![金運お供えセット中身](https://i2.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/img_9145.jpg?resize=300%2C225&ssl=1)
![](https://i2.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/img_9131.jpg?resize=225%2C300&ssl=1)
![](https://i2.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/img_9134.jpg?resize=225%2C300&ssl=1)
動画
廟参拝は忙しい~(‘ω’)ノ
一通り参拝するのに2時間以上かかりました!
まずは各神様にお線香をあげ、
好きな神様のところでゆっくり眺め、
本気で願掛け儀式をし、
金炉にお金を燃やしに行き……
写真や動画を撮るのに3つの神殿を行ったり来たり
かなりハードに動きました。
とても楽しかったです。廟の参拝にここまで集中したことがなかったから。
わざわざ行ってよかったです。
もし台湾の神様に興味がある方は、ここは一押しでおすすめです!
アクセス
台南駅からバス11番で「聖母廟(城安里)」下車
![鹿耳 バス路線図](https://i0.wp.com/tabi-iki.com/wp-content/uploads/2019/06/鹿耳 バス路線図.jpg?resize=577%2C770&ssl=1)
バスの本数はあまりありません。
グーグルマップで検索して時間を前もって調べておくのがベターです。
グーグルマップでは所要時間38駅1時間22分と出ますが、
田舎行きで利用客が少なく、
ほとんどのバス停を素通りするので実際は40分くらいで到着しました。
帰りも同じくらい。
行きのバスは大きなバスで快適、帰りはミニバスでした。
スマホアプリ「台湾公車通」をあらかじめダウンロードしておくと
バス停にあと何分で到着するかがわかり便利です。
帰りの時、あと3分で到着となっていたのに待てども待てども来ませんでした。
そんなこともあります。
私の予測では運転手さんが勤務中にどこかの店によって
お弁当を買ったり、買い物をしていたのではないかと思っています。
(お店の人と電話でやり取りしておいて店の人がバスの中まで配達にくることもあり)
田舎ですとよくあるパターン!乗客は見ていても誰も文句を言いません。
この緩さが台湾!
似た名前で近くに「北汕尾媽祖宮鹿耳門天后宮」というところもあるので要注意です。