台湾中部、南投県埔里という町の山すそ(海抜550m)に
道教の「地母神」を祀る大きな廟があります。
道教「四大神」のうちの神様で、
清時代に大陸からこの地に伝えられ
1947年に今の廟に安置されました。
「地母神」を主神として祀る廟は台湾では数が少ないことから、
ここは台湾地母信仰の中心地になっているそうです。
あまり聞いたことのない女神様の廟、
他にも星の神々もいらっしゃるとのことなので日月潭に行く前に立ち寄ってみました。
期待以上に素晴らしい環境、ユニークな廟で良かったです!
目次
山門から先は異界? 坤元殿(地母殿)
地母廟は周辺に何もない広大な敷地の中にあります。
山門をくぐるとお供え物を売る店や大きな駐車場があり、
階段を登っていくとまず「八卦九龍池」という大きな池を目にします。
この池は「戌の日」にしか開放されないそうで、
池の淵に立つためには儀式を要するそうです。
そんな巨大な池を通過すると地母殿前の広場に出ます。
広場床には大きな花の紋章があり、
そのサークルの中で呪文?を唱えながら踊っている女性がいました。
この段階ですでに他所とは違う不思議な感じを覚えました。
そして門の前には狛犬ではなく「象」がいました。狛象を見るのは初めてです!
坤元殿には「地母神」、媽祖様など女神様ばかりおられ、
お供え物も色鮮やかな生花や果物が多く、華やかで明るい雰囲気の場でした。
(地母神は宇宙の母とも大地や山川の神とも言われています。)
廟を訪れてよく思うのですが、古い像を大切に守るため致し方ないとはいえ、
ガラスやプラスチックの板で防護されていることが多く、
そうすると神様のお顔が見えにくい!
こちらの地母神様も反射でお顔がはっきり見えませんでした。
残念(( ;∀;)
↑媽祖様と五色龍
境内の参拝者は一般の人というよりも、
台湾各地の道教寺院から来た熱心な信者たちで、
団体で巡礼に来ているようでした。
お揃いのユニフォームを着用、
参拝の仕方も他所の廟とは違ってびっくり!
奇声を発して呪文?を唱えたり、太極拳のような動きをしたり・・・
中には巫女さんのような女性が天からの声を降ろしていました!(霊媒?)
更に不思議な世界へ 乾元殿(太陽殿、太陰殿)神農殿
地母神が祀ってある坤元殿の後ろにもう一つ大きな殿があります。
下の階(神農殿)に神農大帝(医薬と農業を司る神)と
星を司る神々(北斗&南斗星君や玄天上帝)が祀られています。
上の階(乾元殿)には天の神々(無極老祖、玉皇大帝等)がおられます。
そのお堂前でもまた道士や熱心な信者が変わったことをしていました!!
お祓い?儀式をしていたり、
何かを唱えながらトランス状態で踊っていたり。
初めて見る光景にちょっとドン引き状態になりました。(*_*)
玉皇大帝は宇宙創造神です。
そして乾元殿の左右には小さめの殿が接続していて
そこには陰(月)と陽(太陽)の神様がおられました。
陰陽統合
訪れた日はちょうど満月で、太陰星君を見上げながら
「満月の日にここに来ることができてよかった、有難うございます」と言いました。
台湾は世界でも屈指の蝶の産地で、どこででも蝶を見ることはできますが
ここは殿内にも蝶があちこちで舞っていて神様のお使いのような気がしました。
眺めも最高!場の雰囲気は神聖で神秘的です。
スピリチュアルに興味のある方ならここに来ると
何か見えないパワーを感じるかもしれません。
参拝後には
入り口の門近くではお茶や軽食が無料で振舞われています。
巡礼で多くの人が訪れても近くで食事をするところがないからでしょう。
お粥か麺類。私も頂戴しましたが、とても美味しかったです。
埔里中心地から 地母廟へのアクセス
埔里の中心地からタクシーだけです。
バスは1日に2本くらい。早朝のみなので、バスは無いに等しいです。
(国際免許証を持っている人ならバイクレンタルがおすすめ)
タクシー料金は150元(と決まっているみたいでした)。
相場は荷物を預けた店で聞きました。
私のように大きな荷物を持って移動していると参拝には邪魔です。
バスターミナルで預かってもらえるかな?と淡い期待を持っていたのですがダメで、
ターミナルを出てすぐのレンタルバイク屋さんで
3時間50元で預かってもらいました。(行李寄放=荷物預け)
タクシーは南投客運のバスターミナル前に何台か停まっています。
そこから乗車しました。
行きはよいよいですが、帰りは不便~♪
帰る時、境内おろか近辺にタクシーは止まっていないので要注意!
私は配車アプリ「台湾大車隊」を使ってタクシーを呼ぼうとしましたが
何度トライしても「手配できません」と出ました。
元々タクシーの台数が少ないのかも。
そしてこんな辺鄙なところにわざわざ来ようという運転手はいないのかもしれません。
仕方ないので約4km、炎天下を小一時間歩くことを決心しました。
が、ラッキーなことに一番大きな門を出て田んぼ道をてくてく歩いていたら
こんなところを外国人らしき女性が歩いているのを不審に思った
地元の女性がバイクを停めて待っていてくれ、
「どこまで行くの?送ってあげるわよ」と親切に申し出てくれました!(*^▽^*)
もちろん有難くお願いしました。
この様にいつもいい人がいるとは限らないので
できればタクシーを下車する時に「2時間後にまた迎えに来てね」
とか交渉しておくことをおすすめします。
(ゆっくり参拝していると2時間くらいはかかります)
埔里から日月潭へのアクセス
南投客運 埔里駅から日月潭行きのバスに乗ります。約30分で到着。
台中から埔里や日月潭へのアクセス
台中から日月潭までは6670番が出ています。195元。
(悠遊カード使用可、途中 埔里、曁南大学、九族文化村等に停車)
割と頻繁に出ています。
台中での乗り場は「干城站」、「台中火車站」、「高鉄台中站」の3か所です。
台鉄台中駅横の大きなバスターミナルではないので要注意!
「干城站」
大きなバスターミナルより台中公園を目指してずっと歩いていくと
大通り(建国路)沿いのビルの並びに「南投客運」という看板が見え、
1階にチケット販売所とバスの待合室があります。
バス乗り場は普通のローカルバスの乗り場のような感じです。
ここは始発駅なのでバスに確実に乗りたい人はここから乗るのが無難。
なぜなら台中駅前のバス停はちょっとわかりにくい場所だからです。
バスの時刻表はネットでも検索できますし、オフィスで紙製もらえます。
台中駅前「台中火車站」
上の看板を目印にしてください。
「志光数位学院」のビルを少し行ったところに
ローカルバスのバス停がいくつか並んでいます。
そのうちの一つに「赤い」看板のバス停があるので
6670日月潭線のところで待ちます。
予め時刻表をチェックし、早めに行って待ちましょう。
そしてバスが近づいてきたら
「乗りまーーーす!!」と手をあげて大げさにアピールします。
でないと運転手さんは他のバスを待っている客だとみなして素通りするからです。
お得なチケットは「干城站」で
私は日月潭で以下の予定を考えていました
- 埔里で途中下車したい(390元+α)
- 日月潭で船に乗る(300元)
- 九族文化村にも行く、ロープウェイにも乗る(850元)
- 日月潭ローカルバスにも乗る(1日券80元+向山まで25元)
- サイクリングもレンタルする予定
上記のものをバラバラに買うと1645元以上するのですが、
セットになっているものを買うとかなり安く購入できます。
それなら1160元!!485元もお得!
このチケットは「干城站」で購入できます。
窓口はいろんなお客さんがバタバタ忙しくチケットを購入しているので
ゆっくりいろんなタイプの割引チケットを
その場で検討してから買う雰囲気ではありません。
前もってネットで目星をつけてから買いに行く方がいいでしょう。
チケットは切り離してしまうと無効になるので注意してください。
私はホステルが台中駅前だったので前日に干城駅にチケットを買いに行って
当日は台中駅前のバス停から乗りました。台湾好行