MRT淡水駅からローカルバスで45分、
北海岸富貴漁港近くに1986年創設の金剛宮という寺院があります。
日本のTVで紹介されたことから辺鄙な場所に関わらず
日本人観光客が増えているホットなスポット!
儒教、仏教、道教、バラモン教が共存する世界だとのことで訪ねてみました。
新しい廟、新しい像ばかりでは有り難みが少ないかも、と思っていましたが、
いやいやなかなか、ユニークで楽しめると同時に、ちゃんとした寺院で、神聖な場だと感じました!
目次
入り口から既にインパクト大!
バス停から歩いて5分ほど、住宅街の先に大きな神様像が目に飛び込んできます。
中国の神様だけでなく、仏様にタイの神様まで!
何でもありなんや~、と思いながら中へ入っていきました。
一見、大がかりな寺院とは想像できない入り口
龍の口から入るとお線香が置いてあるので、
案内図を確認して必要な本数を手に取ります。とりあえず7本ですね!
正直、この案内図では立体的に描かれていないので
境内様子の感覚がつかめません。
実際いくつかの建物を上ったり下りたりで途中混乱気味でした ><”
そこで簡単に私が巡回した順番を先に記しておきます。
A:四面仏と方角の神様がいるコーナー
B:別棟2階に上がって
巨大媽祖さま、巨大玄天上帝、千手観音、太歳星君と
十干十二支60人の神様(六十甲子太歳)と干支や星座の神様と轉財法輪
C:1階に降りて七星橋を渡る
D:別棟2の地獄廊下へ→2階にあがって天国廊下
E:突き当りの別棟3
1F 寝仏像と 奥にご本尊 四面仏(斗姥元君)2F 長寿の神様 3F 五百羅漢像群
F:最初の建物1階に戻って 王船、太極図と弥勒菩薩、媽祖様、月下老人、安産の神様など、そして土産物屋
見るところが沢山あるので
あらかじめ見たい場所や神様をチェックしておいたら見逃さないですみますね。
私は赤字の神様に会いたかったので事前にしっかりチェックしました!
A:四面仏と方角の神様がいるコーナー
入り口から孔子の教え(二十四孝物語)を像にしたものが並ぶ参道の
突き当りに行くと服務台があって、女性が案内と説明をしてくれます。
主祭神:四面仏の各面それぞれにお線香をあげるのに付き合ってくれました。
(反時計回り、福→禄→壽→喜 の順番で)
四面仏の周囲には方角の神様や財運の神様が並んでいたので拝顔。
そして巨大蛙の神様の横を通ってガネーシャが立つ階段から別棟2階へ行きました。
この時は四面仏のことは知らなかったのですが、もらったパンフレットを読んでなるほど~。以下はパンフから引用
民間俗称で、正式名は道教の女神、円明斗老天尊のこと。
「無極から生まれ太極となり」に応え、日月両輪を持ち、
陰陽象の両輪に応え、8本の腕は八卦を、4つの頭は豪放磊落な象を、
四面は福禄寿喜を表している 以上、金剛宮のパンフより
B:干支と星の神々
こちらの建物が一番長くて大きいです。
他ブログを見ていると、この金剛宮を訪れる人の目指す場所はそれぞれ違うようで、
多くの人は2階こちら↓、十干十二支60神のうち「目から手が飛び出した神様」がお目当てのようです。
私はその神様よりも「太歳星君」に会いたかったのでそこで暫く拝顔していました。
威厳のあるお姿~
太歳星君とは
創造神:玉皇大帝、大地の神:斗母元君=四面仏、に次ぐ神様で
十干十二支60名の神様の元締めとも言える存在!
古代中国人は木星の鏡像となる仮想惑星(太歳)の位置が災いと関係すると考えていたようで、
その年の星の位置、方角に注意したそうです。
日本で言う厄年はこの流れから来ているみたいですね。
台湾では厄年の人(自分の干支の時)は
旧正月にこの太歳星君に参拝して厄祓いをしてもらうのです。
そんな太歳星君の前には
金運アップの転材法輪があったり自分の干支の神様がおられたりで
ここでかなり遊べました!
他にも巨大な媽祖様や
本当に1000本手がありそうな千手観音様がおられて、楽しかったです。
この宮のいいところは、古く歴史のある廟でない(新しい)から
神様の前に仕切りがあったりケースに入っていたりしていないので、
お傍によってゆっくりあらゆる方向から眺められたり、
遠慮なくバシバシ写真を撮れることです!
歴史ある、地元の参拝客が多い廟ではなかなかできませんから有難い!
C:1階に降りて七星橋を渡る
続く次の場所では「七星橋を渡る」という厄落としをしてもらいました。
地獄と天国を垣間見て、無事憑き物は落ちた?かもです。
👆とにかく病気や事故等あらゆる災いを失くしてくれるみたい
近くに(英語可能な)お世話係の人がいるので正式に厄払いしたい人は
お祓いセットを100元を購入してお願います。
氏名、住所などを紙に記入し、あとは係の人の言うことに従います。
お線香を持ちながら各神様に拝礼をしていきます。
係の人がその度に何か呪文のような言葉を唱えていきます。
中国語ではないです。台湾語でも呪文用の言葉かもしれません。
↑こちらの神様が橋の終着でした。誰だろう?
促されるままに真剣な面持ちで渡って行ったので
儀式様子を動画に収めることはできませんでした。
(後から戻って現場の様子だけ撮影したので動画を参考にしてくだいね)
最後に隣の棟、地獄入り口の神様の前に連れていかれて
そのまま地獄に放り込まれました!!( ;∀;)
D:別棟の地獄廊下へ→2階にあがって天国廊下
地獄は見なくていいや、パスしよう!と思っていたのですが、
どうやら天国に行くには必ず地獄を通過しないといけないみたいで
仕方なく素通りしました。
マニアックな人はここでゆっくり見物するみたいですけど。
2階天国廊下にはユニークな珍獣に乗ったこれまた人間離れした外見の神様が沢山おられました。
私の天国イメージ(キラキラ世界で天使がいっぱい❤)っぽくない感じ。
一つ一つ見ていると疲れるな、と考えながらふと天井を見ると、
天井には道教に関する動物や図が描かれていて綺麗^^
上を眺めながら歩くと楽しいかも。
E:突き当りの別棟 1F 寝仏像と ご本尊 四面仏(斗姥元君)
広い館内、一番奥にある別棟、3階の羅漢像、2階の長寿神、
そして1階の寝仏さまと大きめの四面仏にも対面して参拝しました。
500羅漢は数が多いだけで、あまり見ごたえはなかったです。
なぜなら像は数メートル置きに同じコピー像が並んでいるだけだったので。(苦笑)
2階の神様は馴染みがないので軽くご挨拶で終わりにしようかな、と
考えていましたが、こちらの階は神様よりも
巨大で見事な「玉」の作品群に見入ってしまいました。
故宮博物館もびっくりの大きさでした!
寝仏はタイでもっと迫力あるのを見ていたために軽くご挨拶して通過。
奥の四面仏様に会いに行きました。
入り口の四面仏様とはまたちょっと雰囲気が違います。若々しい感じ。
そしてここにはちょっと珍しい神様たちがおられました。
「四ツ目の神様」!!
詳しいことはわかりませんが、千里眼の神様が遠くまで見通せるように
こちらの神様達も2人分の目で物事をよく見分けられるのではないかと思います。
この部屋小さめで、中は静かで落ち着いた空間。
願掛けやお祓い等はここで受け付けているみたいです。
F:最初の建物1階に戻り、乾坤八卦、媽祖様、月下老人、安産の神様
最後に八卦の図(乾坤八卦)に入ったりもしました。
ここで四方の神様に礼をしてから反対側にいる弥勒菩薩の前に行き、
自分の気になる部分に手を当てるといいそうです。(例:賢くなるように頭とか)
更に進むと月下老人や安産の神様がいらっしゃいます。
金剛宮は媽祖様も玄天上帝もおられたし、観音様のお顔も見られて楽しかったです。
あっと言う間の2時間でした!
複数の宗教が絡み合った寺院で、各界の神様が入り乱れているから
子供騙しのふざけた寺院かも?と思っていましたが、
その様なことはなかったです。
神・仏像は確かに新しいもので歴史はありませんが、
「魂」はちゃんと籠っていると思います。
ここは古めかしい、もしくは狭くて煙モクモクな廟が苦手な人にもおすすめ!
ずっと屋内の参観なので雨でも大丈夫です。
私が行った日は大雨でしたがおかげでその日濡れることなく
楽しく時間を過ごせました。
動画
金剛宮へのアクセス
MRT淡水駅の改札を出たら右手に進みバス停から861番で約45分、「富貴漁港」下車。
グーグルマップでは1時間以上かかると出ていますが、
実際は繁華街を抜けると田舎で乗降客が少なく、
ノンストップで走り続けたので45分で到着しました。
地図アプリやバスのアプリを利用し、降りる数駅前から待機していないと通り過ごされる可能性もあるので要注意です。
*土日祝や老梅緑石槽の絶景シーズンには混むことが予想されます
淡水駅前バス乗り場 定刻より少し早めに発車しました。
バスを下車したら看板が見えるのでここで右折、直進。
淡水老街
MRT淡水線の終点、淡水は日本時代以前から貿易で栄えた港町です。
駅を出るとすぐ淡水河が見え、その河辺に沿って沢山の食堂や屋台が並んでいます。
河辺から一本内側に入った道は「淡水老街」と呼ばれ昔からの商店街。
観光客向けの飲食店や土産物屋、菓子店などがあります。
淡水は夕陽の眺めが素晴らしいことで有名です。
午前中に金剛宮に出かけ、午後は淡水を散策し、
夕方サンセットを見るのもおすすめですよ!
小さな渡し船が対岸の「八里」まで運行しています。
船から淡水河を見るのもGOOD!
動画
淡水名物
淡水のあちこちで見かける食べ物があります。
魚丸湯(魚すり身団子のスープ)や阿給(あげ)です。
あげは丸くて大きなボリュームのある揚げです。
淡水 媽祖廟(福佑宮)
淡水老街の中に大きな媽祖廟があります。
1782年(清時代)創設の古いお宮。
福建から渡ってきた移民たちが建てた宮で、
清時代の貴重な品が沢山残っています。
媽祖様のお顔が白く上品で、とても柔らかい感じを受けました。
廟内に入ると良い「氣」が流れているのがわかると思います。
金剛宮は中で自由に歩き回って神様と接する場(体験型廟)でしたが、
こちらは廟内は少し薄暗くて、歴史の重みを感じる荘厳な廟です。
こちらにも斗母元君(四面仏)様が!