アラフィフ女ポルトガル一人旅5 ワイン好きでなくてもおすすめ! ポルトからブドウ生産地ピニャオンへの旅

ワイン樽 運搬車

ポルトガルワインの歴史は古く、紀元前5世紀にはブドウ栽培が始まっていたとか。

イスラム支配時代はその生産が停滞していましたが、

17世紀にはマデイラワイン、18世紀にはポルト近郊のポートワインが登場して

スペインのシェリー酒と並んで世界三大酒精強化ワインとなり

(10年前のデータですが)ブドウ栽培面積、ワイン消費量ともに世界第8位となっています。

*酒精ワインとは発酵過程にアルコール度数40度以上の蒸留酒を加えてその度数を15~22度くらいまでに高め、味にコクを持たせて長期保存も可能にしたもの。普通のワインは約14度なのに対して強化ワインは約18度。

生産量内訳はロゼが58%、白が27%、その他スティルワインが15%。

 

さて、そんなポルトガルワインですが、そのブドウの生産地や

ワイン醸造所(ワイナリー)を見学してみるのは面白かったです!

私はアルコールがダメなので「聞酒」という楽しみはなかったのですが

それでもブドウ産地の様子やブドウがどのようにワインになっていくのかの過程を知ることはとても興味深く

皆さんにもポルトガルへ行ったなら是非見学してもらいたいと思いました。

今回ご紹介するのは赤ワインヴィーニョ・ベルデで有名なポルト近郊

(下記の図、1,2,6番のワインが有名な場所)

*ヴィーニョ・ベルデとは:完熟手前で収穫されたブドウを使うために発酵途中でできる気泡がワインに残りやすくアルコール度数も低めなために果実本来の風味が感じられさわやかな味わい、フレッシュな仕上がりだそうです。

ポルトガルワイン生産地 図

https://www.enoteca.co.jp

ポルト県 ブドウの生産地へ

ポルトのドゥエロ川をどんどん遡っていくと川沿いの山裾にブドウ畑が目に入ってきます。

ブドウ畑の傍にはワイナリーが点在しています。

私が訪れたのはピニャオンという場所。

なぜこの場所にしたかと言いますと

ピニャオン駅がアズレージョ装飾画でいっぱいだと知ったからです。

カンパーニャ駅 構内画 カンパーニャ駅1

ポルトのサン・ベント駅のアズレージョ(↑写真)も見事ですが、

ピニャオン駅のタイル画はその題材がブドウ生産地ならではの風景や

ブドウ栽培農家の人達の暮らしが描かれていて

昔からの営みがよくわかるものでした。わざわざ行って正解!

ポルトからのアクセス

7時15分サン・ベント駅から緑ライン:ブラガ行きに乗車。

1駅(4分)でカンパーニャ駅へ。

そこで乗り換え7時25分発のIR861ピチーニョ行きに乗車。

14駅、約2時間10分。

列車の本数が少ないので事前に時刻表をチェックしてください。

私は朝7時頃サン・ベント駅から電車に乗りました。

(カンパーニャ駅発、乗り継ぎ列車は7時25分、9時半、13時半発です)

*運賃はポルト近郊列車用のプリペイドカードが便利

ポルト近郊線路線図
カンパーニャ駅ロッカー

カンパーニャ駅ロッカーは5時から開いています。 駅には簡単な軽食をとれるカフェもあり。

ピニャオンまでの経路

田舎への鈍行列車なのに車両は比較的清潔でした。

早朝だったのでポルトを出たらすぐに車窓から日の出を拝むことができラッキー!

ピニャオンへの列車内 近郊列車からの眺め朝日

線路はずっと川と並行に走っているので川を眺めながらの日帰り旅行です。

車窓を眺めての旅は飽きることなくあっという間でした。(居眠りして乗り過ごしには注意)

ピニャオンへの旅1ポルト近郊列車外観

訪れたのがブドウ収穫後の秋で曇り空。

もし快晴でブドウ収穫前ならどれだけ素晴らしい景色だったろうか、と思いました。

一面のブドウ畑を鑑賞するベストシーズンは

新緑でブドウの花が咲く5,6月か、収穫前の9月頃だと思います。

ドゥオロ川沿い景色

イメージ参考画像https://images.app.goo.gl/N4YJomgUoGm8zKw59

ポルトから豪華遊覧船も出ているようです。↓

https://www.jeibacruise.jp/cruise-europe/movie/portugal_douro.html

👆ドゥオロ川の素晴らしい眺めはこんな感じ


到着したピニャオン駅は田舎のこじんまりとした駅でした。

ほとんど列車が通らないので線路に降りて記念撮影もし放題!

駅舎のあちこちにアズレージョのタイル画があるのでテンションがあがります!

青と黄色のコントラストが美しい~

ピニャオン駅1ピニャオン駅2 ピニャオン駅3 ピニャオン駅4ピニャオン駅舎ピニャオン駅5

タイル画からこの地域の歴史や暮らしぶりが伺えます(*^^*)

ピニャオンの町をぶらり

小さな町なので特に何かあるわけではありません。

ブドウ畑を眺めるのが目的??

散歩好きな人ならこの田舎風景に感動するはず!

近くにワイナリーが点在しているのでワインの試飲や購入を考えている人は是非訪ねて下さい。

ワイナリーの看板

川には小さな船着き場があり、ハイシーズンの時は観光船が出ていて川からの眺めも楽しめるようです。

船着き場の前にちょっとしたカフェのようなところがありますが、

町にはほとんど食堂&カフェの類はありません。

私は雑貨店でサンドイッチを買ってそれでお昼を済ませました。

これといった土産物屋もなく、駅の構内に少しだけ土産物があるだけ。

ワイン産地なので観光客はワイナリーに行ってワインを購入するのでしょう。

ピニャオンの街全景 ピニャオンの風景1 ピニャオンの街4 ピニャオンの街5

ワイン樽を活用した売店などもありました(多分ハイシーズンの時のみ開店)

ピニャオンの街3 ピニャオンの街2

 

 

観光客があまりいないポルトガルの田舎をぶらり一人旅をしたい人にはお勧めの場所です!

車窓からの眺めもいいですよ。

帰りは12時すぎ、14時過ぎの電車があり、私は14:20の電車でポルトに戻りました。

(9時間ほどのショートトリップ、うち半分は列車往復時間。ピニャオンで4時間もあればワイナリー見学やドゥオロ川遊覧船も楽しめると思います)

ドゥオロ渓谷やワイナリーを見学する1日現地ツアーはトリップアドバイザーから

ポルトで有名ワイナリーを見学

ワイン運搬船

ポルトのランドマーク:ドン・ルイス橋の南端から西の方へ向かうと

ワイナリーやワインを売る店、レストランがある界隈があります。

ポルト 酒屋

どこのワイナリーがいいかわからないので一番目立った看板のワイナリー:

SANDEMANに入ってみることにしました。

サンデマンは1790年創業の老舗。

黒マントと黒帽子を被ったキャラクターが目印です。

ツアー形式でガイドが案内してくれるので開始時間が決まっていました。

入り口近くにある展示室を見学したり近所を散歩して暫く待ちました。

(事前に季節によって異なる営業時間、ツアー時間をチェックしておくと待ち時間の節約になります。https://www.sandeman.eu/pdf/en/pdf_vectro_gaia_f.pdf

ポルト ワインラベル

時間になると黒いマントを着た女性が現れて

製造過程を説明をしながら熟成中の樽等を見学させてくれました。

樽熟成中巨大樽
ポートワイン製造工程

〇ブドウ収穫→余分なものを取り除いて破砕→発酵槽で2,3日発酵

〇液を抜いて蒸留酒(ホワイトブランデー)を添加して発酵ストップ

(糖分がアルコールに変化して行く前に様子を見て発酵を止めるため好みの糖分が残り自然な甘みを持つ)

→〇甘さの段階は5段階あり、糖度の調整後ブレンドを行う→〇樽熟成→〇出荷

ポートワインの度数は19-22度に限定されているそうで、甘みが強いのが特徴。

最後に試飲タイム!

種類はレッド、ホワイト、リゼルバとあるそうで

レッドの中にもルビーとトゥニータイプがあり

ルビーは樽熟成3年前後で出荷される若いタイプのワインなので

色が宝石のルビー色の様になるとのことです。

試飲タイム

私はワインを飲んでもあまり美味しいと思えない人なのですが、

ここのルビーは甘くて素直に美味しかったです❤

口当たりがいいので一口だけ!が3口は飲んでしまいました。

ポートワインは食前&食後酒に向いていて

チョコレート系デザートやクリーム系チーズに合うそうです。

その時アルコール度数が高いとわかっていなかったので

ワイナリーを出たらすぐに酔いが回り昼間から真っ赤か><”

ワイン好きの人は全種類、好きなだけ試飲ができたみたいですよ。


ワイナリー前のドゥオロ川には当時のワイン運搬船が浮かび、上空にはロープウェイが運行しています。

ロープウェイからの眺めるポルトの街並みも良かったです。おすすめ。

サンドマン前 ポルト ロープウェイ ポルト ロープウェイ2

ワイナリーを見学しなくても

この界隈には気軽にお一人様で立ち寄れるバーのようなところもあります。

そこでワイングラスとおつまみで休憩もいいですね。

ポルトワインバー 世界のワインを紹介

立ち寄ったバーにはお洒落なテーブルに世界のワインを紹介したコーナーがありました。


いかがでしたか?

有名なポルトの地で是非ポートワインを知って堪能してみて下さい。

  

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