オビドスからの続きです。
オビドスからナザレへ行く途中にカルダス・ダ・ライーニャという街に立ち寄りました。
カルダス・ダ・ライーニャの意味は「王妃の湯治場/鉱泉」という意味だそうです。
その由来は15世紀にジョアン2世の王妃の長年の傷が
この地の硫黄泉によって治ったことから来ています。
その後王妃はここの湧き水を多くの人の治療にも活用しようと
鉱泉治療病院(世界最古)を設立しました。
温泉は歴代国王の保養地として利用され町は発展していったとか。
又、周辺は粘土質の土が採取できることから陶磁器の生産も盛ん。
陶磁器メーカー創始者のラファエル・ボルダロ・ピニュエロは
この地に温泉保養に訪れた際に地元の伝統陶磁器と出会い、ここに工房を設立し陶器製作を始めたといういきさつがあります。
目次
カルダス・ダ・ライーニャへのアクセス(Bus)
*オビドスから
オビドスの城壁から出て坂を少し下ったところにあるバス停からカルダス行のローカルバスに乗車します。
ちょっと記憶が定かではなくて申し訳ないのですが、どこで下車したか思い出せません。
街に到着後私はナザレに行く予定だったので「Rede de Expressos]のバスターミナルまで行き、
バスの時間を確認して待ち時間がある間に近辺を散策しました。
*リスボンから https://wp.me/sa7Y1m-obidosを参照してくださいね。
セテ・リオス か カンポ・グランデのバスターミナルから発車。
市街の情報は観光案内所でも得られます。案内所は朝市の広場、鉱泉病院博物館、ピニュエロ工房に近い場所にあります。
カルダス・ダ・ライーニャ 街の公式サイト(英語有) にも情報があるので参考に!
マーケットで買い食い レプブリカ市場(別名:Praça da Fruta)
バスターミナルの近くはスーパーや商店が集中していて賑わっています。
ちょうど市(レプブリカ広場の市)が出ていたのでそこで買い食い^^
朝市とありますがお昼過ぎに行ってもまだお客さんは沢山いました。
生花、野菜、オリーブの漬物、手作りお菓子、手作り乳製品・・・
そして陶器類。どれも素朴で美味しそう!
Quiosque da Praçaのフレッシュチーズがとても美味しかったです❤
見た目は濃厚そうで胃もたれするかと思いきや
しつこくなく、あっという間にペロリと平らげました。
他のお菓子もどれもGOOD!
バスターミナルから南へ徒歩5分
そして市に立ち寄った後、あてもなくぶらぶら。
ドン・カルロス1世公園という大きな公園があったので中に入ってみました。
大きなお屋敷の横には池があったりユーカリの大木が茂っていたり、
市民の憩いの場となっていて散歩するのに最適の場所でした!
敷地中央には美術館もあります。(José MalhoaMuseum )
ですがその美術館には立ち寄らずに公園を横切って少し行ったところにある陶器博物館を目指しました。
セラミック博物館 Museu de Ceramica
19世紀のマナーハウス(荘園領主邸宅)を利用した博物館です。
陶器と言えば器や絵皿、装飾タイルの概念しかなかったのですが、
この美術館を訪れて初めて立体装飾としての陶器を知りました!
どういうことかと言いますと
陶器で作られた野菜や魚等があまりにもリアルで本物の様に見えるのです!
まるで絵画のよう!ここまで表現できるとはびっくり!
一見の価値ありでした。
そう、これが有名なボルダロ・ピニュエロの作品なんです!
私は知らなかったのでとても感動しました。
(←Trip Adviser)
公式サイトhttp://museudaceramica.blogspot.com/(昼休憩があるので注意)
この美術館から徒歩で数分の所にピニュエロが設立した工房兼直売所があるので
時間があればそちらも覗いてみて下さい。
ボルダロ・ピニュエロの工房
蛙マークのボルダロ・ピニュエロは世界的に知られたポルトガルの陶器メーカーです。
創業者のピニュエロさんは1846年生まれ。
19世紀のポルトガルで文化、芸術、政治に影響力を持つ風刺作家、造形作家だったそうです。
1884年、カルダス・ダ・ライーニャに陶器工場を設立し伝統的製法を用いた陶磁器製造を始めました。
野菜、魚介類等が主なモチーフで自然物をそのままの形で写し取る、というのがコンセプト。
現在ピニュエロの工房では当時彼が製作した作品を元に製造を続けています。
直営店やネットショップ、プロダクトの価格参考はサイトから↓
関連ニュース ポルトガル陶器の老舗、ボルダロ・ピニェイロの復活
世界最古の鉱泉治療病院 Hospital Termal Rainha D. Leonor
王妃のアイデアで建てられた鉱泉病院はレププリカ広場の近くに位置しています。
そして病院の近くに病院博物館があり見学できます。
博物館では日本の温泉の様なお湯が湧き出ているような場所はないのですがこんな感じの所が・・・
実際に使用されていたシャワーを使って温泉を浴びせていたベッド等が展示されているそうです。
湯治場として栄えてきた町なので市街地にはSPAがいくつもあるようです。
町巡りをしながら気になったお店でリラクゼーション体験もいいですね!
いかがでしたか?
カルダス・ダ・レイーニャの街も意外に見どころがあり
ナザレに行く予定がなければ1日かけてゆっくりしたいくらいにいい感じの街でした。
陶器ファンならボルダロの食器を直売所で買い込みたいところでしょうが、
大きな作品や重たい食器類をいくつも買って帰ることはできません。
この街では買うよりもセラミック博物館を訪れる等して
素晴らしい作品を目に焼き付けて帰ってはいかがでしょうか?
(ボルダロの陶磁器は日本のネット通販でもお手頃価格で手に入ります)
リスボンから近いのでオビドスと合わせて是非両方とも訪れてみて下さい。