アヴェイロは大西洋に面するポルトガル中部の都市で漁港や潟があります。
街中を水路が走りポルトガルのヴェニスと称されています。
他にもこの地名産のお菓子(オヴォシュ・モ―レシュ)もあって有名なのですが、
私はアヴェイロ駅を飾る青白コントラストが素敵♪なアズレージョを一目見たくて訪れました。
駅はもちろん、ボート乗船を楽しんだり、可愛らしい街並みを散策したりショッピングも楽しめたので
(カラフル傘で有名な)アゲダやコインブラ、ポルトに行く人には是非立ち寄って欲しい場所だと思いました。
目次
アヴェイロの歴史
アヴェイロも11世紀までイスラム系ムーア人に支配されていました。
その後はポルトガル王国の領土になり漁港として栄えました。
潟があるので製塩や海藻採取の産業でも発展、
海藻を元に作られる肥料によって土壌を豊かにし埋め立てしたことから酪農も盛んだそうです。
アヴェイロへのアクセス
鉄道:コインブラ駅から1駅乗ってコインブラ駅B駅で乗り換え。
ICやAP(快速など)ポルト行きなら1駅か2駅で約30分、
R4614(鈍行) アヴェイロ行きは 13駅56分
バス:コインブラバスターミナルから12時半、13時、16時半、18時、20時半等
所要時間45分 6ユーロ
バスは安くて便利ですが午前中の便がないみたいなので午前に到着したい人は電車がおすすめです。
かつてのメインステーションコインブラA駅の駅舎は閑散として寂れた感じでした。
特急や地方からの列車は皆少し郊外のコインブラB駅に到着します。
青タイル装飾、アズレージョの駅舎が可愛い❤アヴェイロ駅
到着したアヴェイロ駅は意外と近代的、
コインブラ駅より小さくて寂しいだろうと想像していたのでちょっとびっくり。
かつての駅舎の横に新しい駅舎が建造されたのですね。
足早に楽しみにしていた旧駅舎玄関を見に行きました!
白い建物をぐるりと囲むようにアズレージョが施されていました。1910年代の作品。
ポルトガルでは歴史ある建造物のあちこちでアズレージョを見ることができるのですが
その絵の内容は様々で、ちゃんとテーマがあります。
例えばピニュエロの駅ではワイン産地らしく葡萄畑やブドウ収穫の様子が描かれていたのですが
ここアヴェイロの駅舎は街の玄関らしく、アヴェイロの自然風景や漁の様子、地元民の服装などが描いてあり
シンプルながらも素晴らしかったです。
教会や宮殿では多色彩で幾何学モチーフ、もしくは歴史の場面、天使等のテーマが多いのですが
一般人が使う公共の場では庶民的な絵が見られます。
駅舎の前にはミニ列車も運行されていて可愛い❤
*駅舎を撮影しようとすると午前中は逆光になるので
夕方の方が陽の光に映えて綺麗に撮れるかと思います。
アヴェイロ観光と言えばまずは遊覧船!
アヴェイロの駅から観光スポットの集まる場所へは徒歩で約1.2㎞、約15分の距離です。
平坦な道をまっすぐ行くだけなので大変わかりやすいですが、道がでこぼこしているので
キャリーバッグやスーツケースを持っての移動はちょっと大変かも。
駅にロッカーがあったかどうかチェックしませんでしたが、大きな荷物は駅に預けるか
アヴェイロで宿泊する予定の人はUberが使えるのでタクシーを呼んだ方がベター(2~3ユーロ)。
遊覧船で街を一巡り
さて、大きな通りをまっすぐ歩いて行くとロータリーがあり水路を目にします(中央運河)。
そのあたりが観光スポット!
まずは遊覧船に乗ってみましょう!
ロータリーから水路に降りて行くと船乗り場(赤矢印)があるのですぐにわかります。
私が乗った船のルートは地図のコース。
まずは水路を東に向かい、大きなショッピングセンターを見ながらリボンの橋を通過。
そして大きな古い煉瓦建ての工場が見えたらそこでUターンします。
元来た水路を戻ってロータリー行き、そこからは西方向、海に向かって航行します。
塩田まで(地図赤ピンの辺り)は行きませんでしたが、倉庫などの傍を通過し海の近くまで行ったらそこで折り返し。
最後はまたロータリーの所で下船します。
行き交う漁船
船頭のおじさんが冗談交じりにガイドしてくれるので楽しく過ごせました。
可愛くペイントした船で小さな橋下すれすれのところを通過するちょっとしたスリルもあって
半時間ほどの旅はあっという間。快晴でとても気持ち良い午後を過ごせました。
ポルトガルのヴェニスと呼ばれるだけあって素敵な街です。
水路から眺めるパステルカラーの家並みも素敵ですよ!
色タイルと螺旋階段が美しいアール・ヌーヴォー美術館
土産物屋、カフェが並ぶ通り
アヴェイロで必見!アヴェイロ大聖堂と美術館
陸に上がって次に訪れたのはロータリーのすぐ傍にある
Monastery of Jesus(修道院)/Meseu de Aveiro(博物館) です。
博物館は15世紀頃建造されたもので、入り口のエントランスホールには
アフォンソ5世の王女サンタ・ジョアナ(1452-1490)の立派な大理石の棺が鎮座しています。
彼女は父王の反対を押し切って修道女になったそうです。
床も棺も細工が凝っていて当時の人々の王女への想いが伝わってきます。
女王様の棺でもこんなに豪華なのは見たことがないです!
*アフォンソ5世(1432-1481)の叔父は
大航海時代の幕を開けたエンリケ航海王子(1394-1460)なので
ポルトガルが一番繁栄していく過渡期に建造された建物だと言えます
次に礼拝堂の方へ進むと、これまた木造建築技術を駆使した素晴らしい装飾の
天井や祭壇を目にすることができます。
建物外観からは予想だにできない豪華絢爛な内装!!
金ぴかで、ここまでしなくても・・・と思わないでもないですが、
一つ一つ細かい手仕事には恐れ入ります。
博物館には王女にまつわる絵など絵画が沢山展示されています。
また木造建築の技術の高さは多くの木彫り人形などの展示を近くから鑑賞することでも
よくわかります。彫刻技術に加えて塗りの色彩やデザインも素晴らしい❤
女子修道院にも美しい部屋と見る角度によって表情が変わるというキリスト像があります。
私はあまり違いはわからなかったような気はしますが。(苦笑)
見どころが多いので2時間くらいかけてゆっくり見学しました。
参考サイト英語あり
月休み、火~日曜 10時から18時(12時半から13時半休み)要確認
アヴェイロは街並みも素敵💛
アヴェイロは街並みの中にもアズレージョが溶け込んでるし、石畳もモザイク航海柄で散歩しているだけでも
フォトジェニックなシーンに出会うことができます。
アヴェイロと言えば・・・オヴォシュ・モーレシュ
↑魚屋の看板ではありません!
ポルトガルのお菓子と言えばドース・デ・オヴォス(甘い卵黄クリーム)がよく使われているのですが、
このアヴェイロでは魚や貝等の海産物がモチーフになった最中の皮のようなところに
この卵黄クリームが詰まったお菓子が有名です!
*卵黄クリームは女子修道院の修道女たちが考案したとか。
昔修道院でアイロンがけに卵白を使用して卵黄だけが大量に残りクリームにしたという説あり。
小ぶり掌サイズで1個0.5~0.7ユーロくらい。地元では量り売りが基本です。
わざわざ探さなくても街の至る所にお菓子屋さんはあります❤
日持ちしないお菓子なので出来立てを少しだけカフェで試食。
モナカ風の他にこってり卵黄クリームのお菓子もありました。どちらも好き❤
このカフェの看板は何故かワイン樽の絵なのですが、
実はこれはオヴォシュ・モーレシュのお菓子を入れる陶器製の器だとか。
お店にはずらりと並んだ容器が~
Σ(・ω・ノ)ノ!
水路沿いの通りには土産物屋さんが沢山並んでいます。
塩も名産です。種類もプレーンからフレーバーのものまであって美味しかったです。
ただ重たいので沢山購入できなかったのが残念><:
8分過ぎから実際にお菓子を作っている行程が見られますよ!
いかがでしたか?
アヴェイロに行くにはやはりお天気の日がいいですね。
是非遊覧船に乗って、カフェでオヴォシュ・モーレシュを味わってみて下さい。
観光地なのでレストランも沢山あります。市場近くのレストランが美味しそうでした。
水路傍にはショッピングモールもあり、充電やトイレ休憩に利用できます。