リスボンから電車で北西へ小1時間、
カラフルなお城で有名な世界遺産にも登録されている地区,
「シントラ」という場所があります。
ポルトガル宮廷の伝統的避暑地で今もかつての宮殿が複数残っています。
私がポルトガルに行ってみたいな、と思った最初のきっかけになったのが↓のぺーナ宮殿。
この地には他にも見どころが沢山あってリスボンを訪れる観光客のほとんどはシントラまで足を延ばします。(町の宮殿群や景観を含めて1995年世界遺産に登録)
日帰りで行ける場所ですが、見どころが多いのであらかじめ地理や各名所のことを把握しておくと効率よく回れます。
他のサイトで見かけましたが
リスボンは体力不足、
シントラは時間不足、
というように必見5スポットを巡るには時間がかかるので
余裕をもって出かけてくださいね。
特にロカ岬まで行く場合は要注意です。
目次
シントラへのアクセス
16世紀初期のマヌエル様式を再現したおしゃれな建物、
蹄鉄を模った入り口が素敵なロシオ駅から出発です。
この駅は内部も近代的でとても綺麗です。
2階のホームから近郊シントラ線に乗ります。13駅(約40分)
構内にはカフェやコインロッカーも設置されていました。
数は少ないですが大型荷物用もあり。
私は8時前の電車に乗車。
ポルトガルの車両は清潔で快適。
シントラ駅に近づくにしたがって山上にカラフルなお城が目に入ってきて否が応でもテンションがあがっていきました。
シントラ駅は小さな郊外の駅ですが、ツーリスト向けの情報を得ることができます。
駅で帰りの列車ダイヤやシントラ周遊バスの時刻表を確認しておきましょう。
(*9時頃駅に到着しましたが観光スポット開館は9時半から10頃なのでもう少し遅い電車てもOK。時間つぶしに朝からシントラ名物ケイジャータを食しました^^)
シントラ移動は周遊バスが便利!
シントラは小さな町でほとんどが坂道か山道です。
道幅も細い!見どころ全てを歩いて回るのは体力も使うし時間ももったいないので周遊バスがおすすめです。
周遊バスのバス停は駅を出たらすぐ!
2019年現在1日パスは15ユーロです。
又、バス停の時刻表にQRコードがあるのでそこでアプリをダウンロードできますが
公式サイトから事前にアプリダウンロードしておくと時刻表を確認することもでき便利ですよ。
Scotturbのサイト 時刻表:夏版、冬版で異なるので直前にチェックを!
ほかにも名所と組み合わせたチケット等があるので詳細はサイトをご覧くださいね。
↑シントラ バス アプリ
この日1日では時間が足りないとわかっていたのでロカ岬は別の日にいきました。その様子はこちら↓
シントラの見どころ 6か所
- ぺーナ宮殿(Palacio Nacional da Pena) 18世紀のフェルナンド王が建てさせたお城
- シントラ宮殿(Palacio Nacional de Sintra)14世紀の夏の離宮
- レガレイラ宮殿(Quinta da Regaleira) 12世紀建築の王の別邸を20世紀にイタリア人建築家が改築した宮殿
- モンセラーテ宮殿(Plalacio deMonserrate)16世紀建築の旧宮殿で19世紀に改装され富豪の別荘となった建物
- ムーアの城跡(Castelo dos Mouros) 7~8世紀ムーア人によって建設された城跡
上記の殆どはポルトガル宮廷の別荘なのですが
ひとつだけイスラム系ムーア人が残した城跡があります。
山の上まで登るとのことだったのでシントラに到着して(体力のあるうちに)まずそこに向かいました。
ムーアの城跡(Castelo dos Mouros)
バス下車後、案内に沿って山道にはいって行きます。
足元は悪くはないですが、念のためスニーカーの方がいいと思います。
秋で天候も良かったのでそれほど大変と感じませんでしたが、夏場は日射対策をした方が良さそうです。
こんな道を登っていきます。
写真では険しい感じがしますが実際は大変な道ではないです。
城塞跡が残っているだけで特に当時をしのばせるものは何もありません。
ですが、眺めが・・絶景!!(*’▽’)
180度見渡せます~ 麓にはシントラ宮殿や、遠くは大西洋まで!!
ムーア人とは北アフリカに住むアラビア語を話すイスラム教徒のことで
711年にジブラルダル海峡をわたってイベリア半島に侵攻し支配しました。
そのムーア人達がシントラを防衛拠点とし、城を築いたのです。
スペインでもムーア人達の築いた城跡をみたことがあるのですが、
遠くから見ても一見して城だとわかる高い場所に城壁が延々と続く建築様式は
規模は違いますが万里の長城を思い出してしまいました。
1147年、初代ポルトガル王アフォンソ1世がレコンキスタ(国土回復戦争)で土地を奪還した後は
この地は重要視されなくなり長年放置されることとなります。
1755年のリスボン大地震の際にはシントラも被害をうけ城も崩壊、
そのままうち捨て去られていました。
ところが19世紀になってぺーナ宮殿を改築したフェルナンド2世がこの城跡の改修も進めたことにより
現在のように整備されたのです。
森を抜けて城壁の上に立った時の解放感、そこから眺める景色のすばらしさ・・・
ムーア人達はこの景色を美しいと思うより、
より領土を得るために野心をもって眺めていたのでしょうか?
よくぞこんなところに城を築いたものだと感嘆!↓
バス停からゆっくり登って頂上で写真を撮ったりしていると
往復1時間強くらいです。距離的には1㎞もないかも(高低差あり)。
シントラを訪れる際には是非この絶景も体感してみてくださいね!
シントラ名物 ケイジャータ(Queijadas)!
シントラで一息つきたい時はカフェで是非ケイジャータを試してみて下さい。
ケイジャーダとはポルトガルのチーズタルトのこと。
外側の記事はタルトと言えども日本のように固くしっかりしたものではありません。
中はパウンドケーキのような生地でアーモンドパウダーが使ってありシナモンの香りが効いています。
チーズケーキなのに、あまりチーズの味はしません。
写真ではいまいちの写りですが甘さもちょうどよくて小腹が空いた時につまむのにぴったりのお菓子。
焼き菓子なので1週間くらい日持ちがします。
大抵5~6個が一つの包みになっていてお値段は5ユーロまで。
お店によって多少見た目や味、食感は異なります^^
駅の近くのカフェで買ったケイジャータ↓
ピリキータはガイドブックでも見かける1862年創業の老舗。
こちらでもケイジャーダを売っているのですが
あえてお店の看板お菓子を注文してみました。
travesseiros:
枕の形をしたケーキ。第1次大戦時代に考案されたこの店オリジナルレシピで作られる卵黄クリームとアーモンドを使用したお菓子。
皮がサクサクして見た目より甘さ控えめ。
Pasteis de Cruz Alta:
シントラ最高地点の山の上に大きな十字架が立っているのですが
その名を冠したお菓子で、中に卵黄クリームやアーモンド、豆を含みます。
柔らかくしっとりした食感で美味しかったです。
近くに分店もあります。
いかがでしたか?
ムーア城以外のその他4宮殿については次回以降レポートします。
引き続きご覧ください。