海外旅行と言えば美しい景色を眺めたり歴史的建造物を尋ねて異国の美味しいものを食べる、
そんな目的が一般的ですが
最近では異なった形の旅行をする人も増えているそうです。
メディカル・ツーリズム。
聞いたことはありますか?
目次
メディカル・ツーリズム(医療観光)とは
医療観光とは主に安い手術代や投薬費、高度な医療技術(臓器移植、整形、性転換等)を求めて
先進国や途上国の富裕層が他国に渡航することを言います。
自国では高価であったり求めている結果が得られない場合に利用されるようです。
メディカル・ツーリズムの歴史
メディカル・ツーリズムの歴史は大変古く、古代ギリシャでは聖域へ巡礼を兼ねた療養に訪れる習慣があったとか。
日本でも湯治や欧米でもスパ滞在がありますね。あれも言えばメディカル・ツーリズムの国内版。
それが国境を越えて他国にまで赴くようになったのは90年代半ばの米国。
高額な医療費や自己負担保険、または受診できるまでの待機時間に悩む人達が安価で医療設備が整う南米等へ渡航するようになったのがきっかけといいます。
同じ頃中東でも産油国の富裕層らが英米の国際病院に向かうようになったそうです。
国を挙げて導入する理由
日本でも医療滞在ビザ(査証)を発行してメディカル・ツーリズム観光客を誘致しようとしていますし、他の国でも積極的な国が多いです。
一体なぜなのでしょうか?その理由は
1)長期滞在やそれにともなって観光もしてくれるため一般の旅行者より観光消費額が高いから。
2)患者は富裕層が多いので高度医療技術だけでなく最新医療機器、患者を受け入れる豪華な施設やサービスも一流を求められ、それに伴って高度な技術を持つ人材の育成もできるし雇用を生み出すこともできるので経済的効果が高いから。
どんな国で行われているのか?
- 韓国:美容整形手術、漢方治療
- タイ:性別適合手術、ダイエット、レーシック、古式マッサージ、スパ
バンコク私立バムルンラード病院(英語、中国語、アラビア語、日本語で受け入れ)では医療観光の患者が多いとのこと
- シンガポール:高度医療
- インド:高度医療技術、アーユルヴェーダ
- スリランカ:アーユルヴェーダ
- フランス:主にイギリスから腰、膝、白内障の外科手術のために患者を受け入れ
- メキシコ:主にアメリカで高額医療費が払えない貧困者層が低価格の医療費を求めて訪れる
- キューバ:高度医療技術、レーシック
この他コロンビアも歯科医療技術が高度なのに医療費が安いそうです。
広がる「インドで格安医療」の選択肢 90憶ドル市場へ<先進国と同レベルの医療を半額で、がキャッチフレーズ>
医療観光と言わずとも
医療観光と言うとすごく大げさに聞こえますが
私達も旅行先でリラクゼーションを受けたり、マッサージを目的に観光に行くことがあります。
時間が短くて多額の費用をかけないだけで医療観光の一環と言えるかもしれません。
場所が病院かどうかということが医療観光との違いなのでしょう。
私が試してみたいメディカル・ツリーズムは
もし私が医療観光で海外に行くならインドに行ってみたいです。
インドに行く前はある種の偏見があり、汚くて貧しいというイメージしかありませんでしたが
混沌とした社会の中でも富裕層の生活レベル、インターネット関連の技術はとても高いと言うことを実感したのと数千年に及ぶ生命科学に対する考えに驚かされたからです。
今も伝統的な教えや考えを守っていることは素晴らしいです!
そんなインドで紀元前から伝わる教え、アーユルヴェーダを本格的に体験したいな、と思っています。
*アーユルヴェーダとは:人間が病に侵されず健康でいるために心身をバランスよく保つ方法。紀元1200年頃には経典にその源による医療知識が書かれていたそう。
体験したいのは観光旅行の合間にスパに行ってリラクゼーション体験をするようなものでなく、かなり本格的な治療。
例えば私の好きなインド通の漫画家流水りんこさんが体験した病院では
きちんとした効果を出し感じるために::
- 重症の人で21日間の治療&7日間の休養で約1か月の滞在
- 病気がなく体調を整える人で7日間の治療&3日間の休養で約10日間の滞在
を勧めています。
カウンセリングにのっとってその人に合わせたマッサージや治療、食事療法を行う完全カスタマイズ治療だそうです。
1 問診&脈診による体質診断 2 各人の体質に合わせた菜食ごはんを一人で食べる 3 心身浄化 オイルマッサージや発汗法で体内の老廃物や毒素を体外に出す 患者の体質に合わせたハーブを漬け込んだゴマ油→ 土が原料のスクラブで身体を洗う 4 食事療法 日々の(各人に合わせた薬の)投薬 5 薬湯治療 6 カティッキリ―(数種類のハーブを布に包んでスで煮たもの)で身体を叩く治療 7 浣腸 8 シローダーラ(天井につるされた土鍋の底から薬液(薬草と牛乳を煮たもの)を眉間あたりに落とす治療 9 最後帰国前に日本で飲む薬の処方
だそうです。
この病院は森の中にあって環境最高!一度体験してみたいものです。
詳しい体験の様子やその感想、効果は漫画で紹介されています^^
治療だけでなくインドの文化やアーユルベーダ(生命科学)の思想も学べるのが私にとってはとても興味深いです!!
日本人も利用する病院で英語の対応もあるので安心。
NECHIYIL AYURVEDANURSING HOME(日本語サイトあり)
気になる費用ですが 2週間のコースで約40万円~みたいですね。
参考サイト ネチイル体験ツアー
こちらは旅行会社主催のツアーなので個人的に直接病院に申し込んで行くと若干安くなるかも??
いかがでしたか?
時代の流れでメディカルツーリズムが各国の支援を得て益々便利になりそうですね。
生死にかかわる治療でなくても利用したいな、と思って探してみたら
案外体験できるものがあるかもしれません。
皆さんはどんな治療に興味がありますか?