アラフィフ旅女 スペイン旅 城塞都市クエンカで宙吊り家と郊外の巨大奇岩群にびっくり!

マドリードから高速列車AVEで東へ167㎞約1時間ほど、歴史的城塞都市クエンカに到着します。

クエンカはユネスコ世界遺産に登録されている古都

断崖絶壁の「宙吊りの家」が特に有名な観光スポットとなっています。

二つの川に挟まれた峡谷、そこにそびえる城塞の眺めはユニークで素晴らしく、

又近郊には大自然の造形である巨大奇岩を見学することもでき

マドリードからの日帰り旅行におすすめの場所です!

クエンカの歴史

クエンカの名前の由来は「川の盆地」を意味するラテン語「コンカ」から来ているとも、

アラブ人の城「クンカ」から来ているとも言われています。

城塞都市の始まりは9世紀頃、イスラム系ムーア人がコルトバの防衛拠点の一つとしてこの標高約1000mの此の地に城塞を建設したことによります。

1177年、難関不落と言われた城塞もレコンキスタ(国土回復戦争)に燃えるカスティーリャ国アルフォンソ8世によって陥落。

その後はキリスト教化され16世紀まで織物産業を中心として発展していきました。

17世紀以後は経済が衰退し、一時町も老朽化して荒れたこともありましたが

1940年以後は都市景観保護の認識が高まって修復が進められました。

(1996年世界遺産登録)

クエンカの中心 マヨール広場

AVEの駅(フェルナンド・ソルベ駅)から観光客がまず向かうのはマヨール広場でしょう。

クエンカの旧市街は規模は大きくなく、マヨール広場界隈に飲食店や土産物屋が固まっているので何かと便利。

18世紀の市庁舎(写真↑)や16世紀の修道院を眺めながらカフェのテラスで一服するのもいいですよ。

観光案内所もあるのでクエンカの観光はまずここから始めて下さい。

大聖堂

マヨール広場の目の前にあるクエンカ大聖堂は1257年の建造で、

一部後年に再建されたところもありますがスペインゴシック建築の最古の部類に入ると言われています。

かつては尖塔があり外観はもっと見ごたえがあったそうですが

ファザード(正面の門)とともに戦争で破壊されてしまったそうです。

ファザードだけが20世紀に復元されました。

 

スペイン各地で大聖堂を見てきたせいか、それなりに素晴らしい建物でしたが

ちょっと見飽きていて沢山写真は撮っていません(._.)。

ステンドグラスが美しい聖堂です^^

そしてひとつ印象に残ったのはゼンマイ式の大型カレンダー??のようなもの。(上の写真)

珍しいのでこのあたりでうろうろしていました。

宙吊りの家(casas colgadas)

大聖堂の裏手に回り川の方へ歩いて3分、

クエンカの代名詞と言える木製のバルコニーが目印の

「宙吊りの家」に辿り着きます。

この家はやはり下から眺めるのがおすすめ!

よくぞこんなところに、何故に作ったの?と思ってしまう断崖にあります!

建造は14世紀頃だそうで、古くは市庁舎として使われたこともあるとか。

現在内部はスペイン1950~60年代の抽象芸術美術館になっており

建物と同じ名前のレストランも入っています。

正直抽象芸術美術館は私の好みではなく・・・

それよりも宙吊りの家の真下にある川にかかる聖パブロ橋の方が眺めもよく楽しめました!

高さ45m、全長105m!!

高所恐怖症の私は足が((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

1902年建造の橋です。かつては石橋だったそうですが1883年に崩壊して今の姿に。

橋からパラドールの白い建物が見えますよ。

展望スポット(Mirador )

標高1000mと言われる城塞都市を一望できる展望スポットがあります。

マヨール広場から坂道を登っていくこと約1㎞弱、15分(バスL2で5分)。

ちょっと疲れますが是非断崖の上に立つクエンカの街並みを堪能してくださいね。

ここから宙吊りの家も見えますよ。

修道院を改築したパラドール

宙吊りの家から聖パブロ橋を渡った先に見える白い建物、

それがドメ二コ修道院を改築して国営宿泊施設となっているパラドールです。

今回宿泊する機会はありませんでしたが

お天気の良い日に宿泊したらクエンカの絶景が堪能できること間違いなしの立地にあります!

パラドール デ クエンカ(Parador de Cuenca)

スタンダードツイン 1泊約14000円位

Booking.com

大自然の造形 奇岩群(La Ciudad Encantada)

クエンカの鉄道駅から北東へ27km、車で約30分のところに

La Ciudad Encantadaという自然公園があります。

クエンカの旧市街だけでも標高が高い岩の上にあるのにそこから更に岩山を登っていきます。

自然公園と言っても緑が沢山ある公園ではなく、

ここは大自然の浸食によって岩が削られ、

とてもユニークな形をした巨大な奇岩があちこちにある公園です!!

こんな高地が昔海底だったとは信じがたいですが、

今から9000万年前、この一帯はテティス海の海底の一部で

その成分は炭酸カルシウムが堆積したものでした。

その海底が白亜紀の終わりに高山造山運動により海水が後退し、

石灰岩からなる海底が浮上、

何千年もの時間をかけて水、風、氷の作用によって現在のようなユニークな形となったのです!!( ゚Д゚)

各岩には名前がついています。HPでチェック

近くで見ると大迫力!大自然の偉大な創造力に恐れ入ります~

人の顔に見える岩もありました。

所要時間約1時間半 1周約3km 入場料5ユーロ

最新の営業時間は公式サイトでご確認下さいね。

http://www.ciudadencantada.es/

地質学に興味のある人にはおすすめです。

現地に行くには公共交通機関はありません。(私は友人の車で行きました)

現地ツアーがあるので興味のある方はこちらに参加されてはいかがでしょうか?Cuervo River and Ciudad Encantada Day-Trip

クエンカのご当地グルメ

Alaju (Arabic Honey Slice)
  • アラフ(Alaju):アーモンドと蜂蜜を使ったアラブに起源を持つクエンカ伝統菓子。
  • モルテルエロ(morteruelo):クエンカのご当地グルメ。肉をベースに多様なスパイスを用いてパテ状にしたもの。

 

  • レソリResoli:クエンカのハーブを使った蒸留酒。

(アニス、コーヒー、シナモンがベース)

ボトルが「宙吊りの家」となっていますがお土産に持って帰るには重たそう~

マヨール広場で見かけることがあれば是非お試し下さい。

マドリードからクエンカへのアクセス

鉄道:

高速鉄道AVEがアト―チャ駅から出ています。約45分。

フェルナンド・ソルベ駅下車。

時刻表とオンライン予約購入はRenfeまで

日本の新幹線の田舎の駅のように市街地からかなり離れたところにポツンとある駅です。

長距離高速バス:

鉄道アト―チャ駅の南 Estación Surバスターミナルから乗車

約2時間から2時間半 13ユーロから アヴァンサバス

バスのターミナルは市街地に近いところにあるので徒歩でマヨール広場まで行くことができます。

フェルナンド・ソルベ駅からクエンカ旧市街地までのアクセス

AVEの駅とクエンカ旧市街までローカルバスが運行されています。

L1のバス。朝7時半から30分毎に運行。(大聖堂まで約25分)

2.15ユーロ(2019年)


いかがでしたか?

スペイン旅行リピーターの人はマドリード周辺にしか行く時間のない人には絶対おすすめの場所です。

気軽に訪れることができてスペインの大地(日本のように土の大地でなく岩の大地!)を感じられる場所。

郊外スポットを探している人の参考になれば嬉しいです。

 

 

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