目次
現地ツアーの利用
アルメニアに続いてジョージアでもGet Your Guideから現地ツアーを利用しました。
(申込方法等は以前のブログをご覧ください)
ステパンツミンダまで公共交通機関がないと思うのでレンタカー手配以外は
誰もがツアーを利用するかと思います。
集合場所はルスタベリ通りの国立歌劇場左横の道沿い。
9時集合でしたがその時間になると沢山のミニバスが並んでいました。
ツアー会社の人にバイチャーを見せ、乗るバスを指示されます。
ここで注意ですが、複数の(行先表示なし)バスが止まっているので
発車前に自分の乗るべきバスか確認した方がいいです。
なぜなら私と同じバスに乗っていた女性は他のツアー参加なのに
暫く走ってから自分の行先と違うことに気づきましたが既に遅し( ゚Д゚)
行きたいツアーは翌日に回してこの日はそのまま皆と一緒に行くことになったからです。
又、この様に路上駐車からの出発なのでお手洗いはありません。
近くの公共施設やカフェはどこも10時からなのでお気をつけください!
ジンバリ貯水池(ダム)
9:10に出発。ガイドさんは英語が達者で知識も豊富。
ジョージア愛に溢れていて、歴史・地理・グルメ等バスの中でも色々語ってくれました。
今回の旅はグルジア軍用道路の旅。
トビリシからロシアのウラジカフカスに至る全長約200Kmの幹線道路で、
19世紀初頭のロシアによるグルジア併合を機に建設されました。
その目的はロシアが中東への進出を目論んでいたからだとも言われています。
さて、古都ムツへタの横を通り抜けて小一時間ほど行くと
ジンバリ貯水池(ダム)に到着。
観光客相手の露天土産物屋が沢山並ぶ先に青々とした水面が顔を出しました。
正直、ダムは見たことがあるので景色に感動することはなかったのですが
トイレはあったので助かりました。(有料、そして激込み!!)
(滞在時間20分で写真撮影とトイレを済ますのはきつかったです~)
1980年代、ソビエトが建設したダムで
水量が少ない時は電力を十分に供給できない為停電になるとのこと。
実際にトビリシ空港で停電を経験したので納得のお話でした。( ;∀;)
アナヌリ要塞・教会
アナヌリ要塞は19世紀初頭まで使われていた要塞で、
13世紀からこの土地を統治していた公爵の城&本拠地でした。
1739年に敵対する公国に攻められ一族は殺害され、その後も戦いがあったそうです。
敷地内には2つの教会があり、そのうちの一つ:
聖母マリア教会(グフティズムショベリ)は見学することができます。
ジョージアのシンボルとも言える葡萄の木をや十字架を
繊細な彫刻で表したファザード(入口)の絵はユニークで
ガイドさんが冗談交じりに解説してくれました。
(天使の顔が宇宙人みたいで面白い!!)
内部のイコンも豪華で見ごたえがあります。
フレスコ画もあったそうですが18世紀の火災でほとんど焼失してしまったとのこと。
ワインの試飲とランチ
アナヌリから車で数十分、アラグヴィ川沿いのレストラン(Gorda)に停車しました。
まずは2階でガイドさんがジョージアの特産ワインや蒸留酒(チャチャ)の
製造方法の説明し、試飲をさせてくれます。
アルコールを飲まない私は味はわかりませんが
隣の人はワインはドライと言っても甘みがあると話していました。
アルコール度数40度のチャチャに関しては・・((+_+))
ひと舐めしただけで口は大火事!!
特に買うように勧められることはなかったです。
それからテラスで各自好きなものを注文して1時間強そこにいました。
お味の方はこういう場所にしては普通かと思います。
トビリシの方がもっと安くて美味しい店もあるかもしれませんがここではそれなりに満足。
パサナウリ(Black & white aragvi)
アラグヴィ川の一部で川が二股に分かれ、また一本になっている箇所があります。
不思議なことにその2本の川ははっきりと二色(白と黒)に分かれているのです、びっくり!
それぞれの源流にある岩の成分の違いでこの様になるそうです。自然のなせる技は面白い!!
*白黒川にまつわる伝説:
昔美しい姉妹がいました。姉は髪がブロンド、妹は髪が真っ黒。
姉妹は同時にある一人のハンサムな騎士に恋をしてしまいました。
騎士はブロンド髪の姉と結婚、妹は二人の邪魔にならぬように川に身を投げ、その悲しみの涙は黒い川になりました。
それを知った姉もショックで自分も身を投げ、その涙は白い川となったそうです。
ステパンツミンダ (ゲルゲティ三位一体教会)
ステパンツミンダという集落から険しい山道を登っていくと
ゲルゲティ三位一体(サメバ)教会があります。
ツアーバスでは小回りが利かないのでミニバンに乗り換えてたどり着きました。
徒歩で行くと1.5時間もかかる山道。冬場は雪で入山できないこともあるほど孤立した山上にあります。
14世紀に建てられた現在も修復中の教会、珍しい正十字形の建物だそうです。
外壁が古いので中は期待してなかったのですが今も活発に正教会が活動しているらしく
素晴らしいイコンが沢山飾られており蝋燭の灯も揺らめいていて
とても雰囲気のある空間でした。
教会の周りは、360度山々に囲まれた絶景!!
5033mのカズベキ山をはじめ雪を頂いた山々は大迫力!!
写真撮影にはもってこいのスポット!
*ミニバンの車代は別料金、20ラリ(約1200円)
*トイレ:ステパンツミンダの駐車場、有料1ラリ(約60円)、教会の麓トイレ改装中。
*教会への入場にはスカーフ、(ズボンの女子は)腰布着用が必須です。貸し出しあり。
ジンバリ(ロシアグルジア友好記念碑=パノラマグダウリ)
1983年に*ゲオルギエフスク条約200周年と
ソビエトグルジアとソビエトロシアの友好を祝うためにソ連によって立てられました。
絶景断崖に立つロシア風半円形のモニュメントです。
*1783年帝政ロシア時代にエカテリーナ2世との間に結ばれた条約で
グルジアの独立と領土保全を保障することを条件にロシアの保護国となることを認めた。実質ロシアの支配下に。
つまりロシア側にとっては都合はよくても
ジョージア側にとっては友好でも何でもなかったと思われます。
今もロシアとジョージアの間には領土問題(アブハジア、南オセチア)で緊張が残っており
又、2024年5月の「(ロシアを真似したと言われる)スパイ法」に対する国民のデモ活動を見ても
ジョージア人はロシアに対して嫌悪感を抱いていることがよくわかります。
(ロシア政府に対してであってロシア人に対してではない。ウクライナ戦争で徴兵を恐れたロシアの若者が
ジョージアには沢山逃げ込んできており、彼らに対してジョージア国民は人にはよるが概ね受け入れている。)
タイルに描かれた絵には神話の場面やイデオロギーのシンボルが表現されていて
右側はロシア、左側はグルジア(ジョージア)を表しているそうです。
中央にはジョージアの国民的詩人(ルストヴィリ)の友情の詩が刻まれているとのこと。
行く前は「コンクリートモニュメントなんて立ち寄らなくてもいいのにな」くらいに思っていたのですが
実際に行ってみるとカラフルなモザイク画はきれいだし
「悪魔の谷」と呼ばれる底深い谷間に浮かぶ雪山の景色は絶景で
楽しむことができました(*´▽`*)
動画
今回のツアーの行程
・9:00 歌劇場近くMeeting spotに集合 ・9:10発
・10:00 ジンバリ貯水池(ダム) 20分
・10:40 アナヌリ教会 30分
・11:30~12:45 ワイン試飲とランチタイム 75分
・13:00 白と黒の川 (その後ハチミツ試食に立ち寄り)
・15:00~15:20 スタパンツミンダから三位一体教会への移動
15:20~15:55 教会で35分間自由時間
・16:15 スタパンツミンダ出発
・16:50 友好モニュメント 40分
・一路トビリシへ 19:00にはトビリシ郊外に入っていたものの
デモによる渋滞に巻き込まれ立往生。
結局解散予定場所(朝の集合場所)まで戻れずその近くで 8:45 解散。
もともと所要時間12時間となっていたのでそれと比べると遅延ではないですが
デモさえなければ1時間以上早く解散できていたと思います。
ツアーの感想
今回の参加費は4612円でした。(ミニバン、ランチ代は別)
ガイドさんは英語が堪能、知識豊富でバスの中でも観光スポットでも
ガイドブックには無いような詳しい説明をしてくれて満足でした。
時間配分も完璧で写真撮影の時間もなんとか取れました。
ゆっくり見学したかった思いはありますがツアーなので仕方ありません。
丸1日あちこち連れて行ってもらえてこの費用ならコスパ良しです!
デモに巻き込まれた時は希望者はホテル最寄りの駅近くで下車させてあげる等
利用者に配慮してくれたこともGOODでした。
(後のアゼルバイジャンのツアーでは運転手が罰金を恐れて最終地点まで下車させてくれなかったので!!)
*************************
次回はこのツアーの後にデモに巻き込まれた話を書きたいと思います。