コトルからティラナへ バス移動の実体験 /アルバニアの古い慣習

コトルバスターミナル外観

*2024年12月末の情報です。

コトルバスターミナル

コトルバスターミナル

コトルのバスターミナルは旧市街まで歩いて10分、まっすぐ歩いて突き当りを右折するだけ、

というわかりやすいところに位置しています。

ターミナル内には雑貨店1軒、レストラン1件、荷物預かり、トイレ

レンタカーショップ、タクシー会社

があり決して大きくはありませんが使いやすいです。

張り紙によると、プリシュティナ、サラエボ、ベオグラード、ノビサド、モスタル行のバスもあるみたいですね。

コトルバスターミナル荷物預け所

 

コトルバスターミナルトイレ

乗車前

コトルバスターミナル 窓口

今回はFLIXバスのサイトで事前にチケットを購入していました。

予約して支払いを済ませるとすぐに確認メールが来てQRつきチケットを確認できます。

10:40発→16:40 ティラナ東バスターミナル着 30€+手数料0・99€

現場でQRを読み取られることはなく、印刷した紙媒体かスマホ画面提示で乗車可です。

但し、乗車前に窓口でチケットを見せてターミナル使用料(2.2の支払いを済ませ

そのレシートを見せないと改札を通過できません。

又、バスの運転手さんにも2を支払わないと大きな荷物は預けられません。

Flix Busチケット

バス乗車

ティラナ行きバス ティラナ行きバス車内

10時40分発のバスで20分前にバスは来ました。定刻発車。

コトルが始発でしたので乗客は少な目。

この後ブドヴァやポドゴリツァに寄りそこで乗客が増えていきました。

なかなか快適な車内で自由席。

ブドヴァ(海側)からポドゴリツァ(山側)まで行く途中の景色はとても美しいです。

アドリア海 山から見下ろすアドリア海

ポドゴリツァバスターミナル

ポドゴリツァバスターミナル

12時35分に到着、20分のトイレ休憩がありました。

ゲートを出なくても小さなカフェや雑貨店があるのでドリンクや軽食は買えます。

有料トイレ(0・5€)も地下にあります。

ターミナル トイレ ターミナル トイレ2

国境越えに時間がかかる!!

モンテネグロの出国時、ゲートは長蛇の列でずっとバスの中で待機

やがて審査官がバスに乗り込んできて全員のパスポートを回収していきました。

それからスタンプが押されて戻ってくるのにも時間がかかり出国だけで1時間経過

アルバニア入国 アルバニア入国2

次のアルバニア入国時は約30分かかりました。

国境はシュコダル湖の北側のほとり。Hani i Hotit-Bozhajという場所。

こちらでは一旦下車しました。

不思議なのはパスポートの記録は取っているのに入国スタンプはなし。(出国時も押印無し。)

結局国境だけで1時間40分くらいのロス。これが後々の大遅延になっていきました・・

アルバニア国境 アルバニア国境2

シュコダル

アルバニア田舎風景 アルバニア田舎風景

シュコダルまでの道のり、右手にのどかな田舎風景が見られました。

進行方向左手には険しい山々。

一見すると普通の山脈ですが、この山を越えたところにはコソボがあり

悲劇が沢山起きた町や村があります。

15時10分シュコダル湖南端にあるシュコダルに到着。

バスターミナルはなくてモスク前のロータリー近くで下車させられる感じでした。

シュコダル バス降車場

 

 

 

 

 

 

シュコダルはアルバニアの文化的中心地の一つで、詩や音楽、演劇が盛んな地域。

かつてはイリリア人、ローマ帝国、オスマン帝国の支配を受け、多様な歴史が刻まれています。

1913年のロンドン条約により、シュコダルは最終的にアルバニア領と認められましたが、

一時的にモンテネグロ軍が占領していた時期もありました。

アルバニアのキリスト教とイスラム教の共存が見られる都市でもあり、宗教的な多様性が特徴だそうです。

このシュコダルを起点にしてTheth国立公園方面への登山ツアーが沢山出ています。

私も日本人ユーチューパーさんの動画を観ましたが風光明媚な景色が印象的でした。

その美しくて雄大な景色とは裏腹に日本人には理解しにくい独特な風習があります。

そのことを知ると実際バスから美しい山を見ていても複雑な気持ちになりました。

★シュコダル近郊の北部山岳地帯の慣習・歴史的事象

アルバニア風の絵

ルネジャ(Burrnesha / 宣誓処女)

  • アルバニアの伝統的な慣習で、女性が家長として生きるために「生涯独身」を誓い、
  • 男性として振る舞う制度
  • これは、主に家に跡継ぎとなる男性がいない場合に選ばれる。

現在のトランスジャンダ―とは異なる(心が男なのに女の身体だから男の恰好をしたい、

というのとは違いますね)。

ジャグマリャ(Gjakmarrja / 血の復讐の掟)

  • 「カヌン(Kanun)」と呼ばれるアルバニアの古い習慣法に基づく復讐の掟
  • 家族間で殺人が発生した場合、被害者側の家族が加害者側の家族に対して復讐を行う義務を負う。
  • 現代でも一部の山岳地帯では根強く残っている。

日本にも江戸時代に敵討ちはありましたが、それは1回限りが原則。

でもこちらはやられてやり返して、またやり返す・・エンドレスに仇討ちらしいので恐ろしいです。

黄色い家(Yellow House / 人体臓器密売疑惑)

1999年のコソボ紛争後、シュコダル近くのアルバニア北部で「黄色い家」と呼ばれる場所が、

誘拐されたセルビア人捕虜の臓器を摘出・密売する拠点だったと報じられました。

欧州評議会の調査報告(2010年)で問題が提起されましたが、証拠不十分で立件には至らず、今も論争が。

日本人ジャーナリスト木村氏は実際にこの場所の存在を確認されています。

臓器摘出などがあったかは確認できずとも、この家の持ち主は頑なに取材を拒否。怪しさ満点。

これらの慣習や事件は、シュコダル周辺の山岳地帯が独自の文化や歴史を持つ地域であることを示しています。

渋滞に巻き込まれる

アルバニアの夕陽

冬なので日が短く、日が傾いてきました。通常ポドゴリツァからシュコダルまでは2時間だそうで

13時前出発でシュコダルで人を降ろしたのが15時10分、まあまあ時間通りかなと

思っていたのですが、なぜか16時25分にKurbin県Milotでトイレ休憩

あれ?到着予定時間が16時40分なのにトイレ休憩???

大きめのカフェ、小さなスーパー、無料トイレがありました。

16時40分まで休憩があり、そこからティラナは気分的に遠かったです!

トイレ休憩所 トイレ休憩所

地図で確認するとティラナ東バスターミナルまで約1時間。つまりこの時点で1時間は遅れているということ( ;∀;)

ティラナは慢性渋滞の場所では??

年末だからだったかもしれませんがティラナに近づくにつれて渋滞がひどくなっていきました。

そして予期していなかったことなのですがこのバスは一旦高速道路から降りて

かつての北&南バスターミナル(国際線)に寄ったのです!

(正規のルートかどうかはわかりません。

チケット購入時に選択はなかったので東ターミナルまで直行便と思っていましたが

もしかしたら2024年3月までは北&南ターミナルが終点だったので今も停車するのかも。)

ティラナのバスターミナル

 

 

 

 

 

 

バスの表示は終点はデュラス(海に近い観光都市)でした。

でも運転手さんが酷い渋滞でもっと遅延すると判断したからなのか

デュラス行きのお客さんはここで別のバスに乗り換えるよう指示がありました。(バスは既に停車中)

そしてバスは再び高速に戻って、東バスターミナルへ。結局到着したのは18時半

約2時間遅れでした。(その晩FLIX BUSからお詫びメールと次回10%割引クーポン配布がありました)

宿のオーナーが待っているのに2時間遅れは焦りました(汗)

ティラナに着いてからも迷いに迷ったので宿の到着は20時すぎ・・大遅刻でした。

ティラナバスターミナル

ティラナバスターミナル

バスが到着したら右手にまっすぐ進むと↑の写真の場所に

市内行きのローカルバス乗り場があります。

バス停マークや、時刻表等ないので当初ここが市バス乗り場と気づきませんでした。

この写真の突き当りにはトイレがあります。

さて、この写真の左手にエスカレータがあるのですが、その前にATMの機械が1台あります。

手数料が高めなので私はエスカレータで上に行きました。

そこを左に行くと大きなショッピングモール(TEG)があり

その中にATMが数台、両替所もあります。(10:00~21:00)

*5000レクを引き出したら500レクの手数料でした。(1レク約1.8円)

大型スーパー(1F)やフードコート(4F)もあります。

入口すぐのところにトイレもあります。

出口 TEG TEGのATM

市中心部へ

市バスは2番か8Aに乗ります。運賃は40レク(約70円)で、

ビックリなのはいまだに車掌さんが回収しにくるのです!!

バスは近代的なのに運賃箱やICカードを取り入れてない!

そしてもっと驚きなのは超満員バスでも車掌さんは人をかき分け最後尾までやってきて

未回収の人からちゃんと徴収するのです!(小銭がなくても大丈夫、釣銭あり。)

スカンデンベルグ広場まで約50分

超満員の中大きな荷物を持って立ちっぱなしはキツかったです。

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市の中心まで来て次の停留所で降りようという時

いきなりバスがグーグルマップと全く違う方向に進んでいくではありませんか!!( ;∀;)

えっ、どういうこと?さっきのところで降りるべきだった?と焦りました。

車掌さんのところまで駆け寄り次のバス停の名前を示すと

大丈夫、そこに行ったら教えてあげる、と言われました。(本当に話わかってるのかな?)

迂回ルート

 

 

 

 

 

 

あとでわかったのですが、この日も?渋滞がひどいので

運転手さんはルート変更して迂回したようなのです。

降りた場所も本来の停留所より1本となりの道で降ろされたようでした。

アルバニアに来て思ったのですが、バスは長距離バスも含めて臨機応変

状況に応じて多少の変更をするみたいです。

必ずしもグーグルマップの通りに運行されない、のかも。

京都市バスは絶対停留所以外の場所では乗降させないし、

ルート変更なんてありえないのですがこちらバルカン半島はそうでもないみたいです。

動画

 

 

 

ティラナ行きバス