
バルカン半島から日本帰国時にテッサロニキ空港を利用しました。
日本であまり情報がないみたいなので市内からのアクセス、空港ターミナルについて
私の体験をシェアしたいと思います。(2025年1月情報)
テッサロニキ市内 荷物預けスポット
宿をチェックアウトし、夜の飛行機出発まで時間があったので荷物を預けるつもりでした。
日本で調べたアプリ(Radical Strage)にある預けスポットは、
支払いを済ませないと住所の詳細を教えてくれないので
あらかじめありそうな場所に下見に行ったのですがを見つけることができませんでした。
オフシーズンだからか観光案内所が見当たらず、
日帰りツアーの時のガイドさんに調べてもらったロッカー(Nannybag Luggage Strage)
も実際に行ったら存在しなくてトホホ状態。
結局今回預けた場所はネット検索で見つけました。
1.CITY LOCKERS

私が預けた場所です。利用しやすさとしては・・・”(-“”-)”。体験談をお話しますと、
まず入口の前でQRを読み取り、アプリをダウンロードして登録しないと使用できません。
説明書きには店のWi-Fiが使えるよ、とあるのになかなか繋がらず。
扉の真下でないと電波はキャッチできませんでした。(Wi-FiのPASS:CityLockers1)
(自分のSIM、データ通信ではアプリをDLできなかったので使うつもりの人はあらかじめDLし、登録してから行くことをお勧め)
次にアプリなのですが、いろいろ契約内容の説明などがあり、
最後にいざ登録しようとした時、エラーになって登録ができませんでした。



隣に自転車屋さん(CITY BIKES)があるのですが、そこがこのロッカーの管理もしているみたいで
助けを求めたらでてきてくれました。
店の人が傍で私の登録の様子を見ていてもやはり私の問題でなく、アプリの問題みたいなので
店の人が自分のパスワードで中に入り、私の代わりに全て手続きをしてくれました。
本来ならアプリで決済するところ、それができないので自転車屋さんに直接支払い、
荷物を出す時はもう一度お店の人を呼び、彼がパスワードを入力して扉を開けてくれました。
私以外の人はこの日問題なく使えていたようです。

さて、アプリでパスワードを入手して扉を開けると、中にはタッチパネルがあり、
そこでも操作が必要となります。
お店の人がやってくれたので詳細はわかりませんが、機械操作になれてないとパニックになるかも!
HPからiPhone、GooglePay用アプリのダウンロードができます。CITY LOCKERS
利用の流れ(アプリの説明より) 1)アプリのアカウント情報に固有の6桁コードが表示されるので、それを使って正面玄関のロックを解錠する。 2)店内に入ったらタッチパネルがあるのでレンタルの申請をする。 3)個人情報(携帯の電話番号)を入力し、その後固有の6桁コードを入力する。 4)ロッカーを選択し、ロッカーが開いたら荷物を入れて施錠する。 5)必要に応じて追加料金なしでロッカーを一時的に開けることができる。(タッチパネルで操作) 但しこのオプションは1回のみ。 ************************************ 荷物の取り出し 1)店内のタッチパネルでアカウントにログインし、チェックアウトするロッカーを選択。 2)ロッカーが開いたら荷物を取り出して再び施錠して終了する。 |
*24時間対応、1週間の長期もOK.
2.Lokers4all

やっと荷物を預けて身軽になった、と街をぶらぶらしていたら偶然ロッカーを見つけました!
比較的便利な場所です。
こちらは先ほどの様に最新式ではないですが、中の様子が見えるし、さっきより簡単そうな気がします。
こちらはアテネ周辺に多くあるロッカー業者です。

この↑の写真のQRからもサイトに飛べます!まずは登録してから場所、日時を選ぶようです。
テッサロニキのお店はここだけで、ロッカーの大きさも1タイプだけに見えます。Lockers4all

価格 | |
---|---|
1~9時間 | 1.50ユーロ(税抜) |
1日 | 15ユーロ(VAT込み) |
1週間 | 54ユーロ(VAT込み) |
1ヶ月 | 146ユーロ(VAT込み) |
価格表がありましたが、大きさによって変動するのかまでは不明。御自身でご確認下さい。
営業時間:5:00~0:30
3.テッサロニキ駅(Thessaloniki New Railway Station)
テッサロニキ鉄道駅の構内中央ホール近くに、以下の2つのタイプの荷物預けサービスがあるとのこと。
① コインロッカー(セルフサービス型)
場所:メインホールのチケットカウンター右側の扉奥 サイズ:小・中・大の3サイズ
料金目安(1日あたり):小:€2〜3 / 中:€4〜5 /大:€6〜7 (コイン、一部はカード対応 )
営業時間:基本的に駅の営業時間内(5:00〜23:00)

② 荷物預かりカウンター(有人)
名称:Baggage Storage / Left Luggage Office(看板に英語表記あり)
場所:改札エリア近くに小さな窓口があり、有人で対応
料金:荷物の大きさ・日数に応じて €3〜€10程度
大型のスーツケースや長時間預けたい場合に便利
営業時間:朝8:00〜夜22:00(目安)
*実際に利用していないので確認できていませんが、駅構内には案内所があります。場所詳細は案内所で問い合わせしてください。
テッサロニキ市内から空港へのアクセス
市内から空港へのアクセス、まず昨年開通した地下鉄では行くことはできません。
路線が延長、開通するにはまだ数年かかりそうです。(2025年現在)
タクシー利用
テッサロニキでは、空港と市内中心部間のタクシー料金は定額制です。
公式タクシーは紺色で屋根が白く、上部に「TAXI」のサインが付いています。
昼間(05:00〜24:00):€25(約4100円)/ 深夜(00:00〜05:00):€35(約5700円)
この料金には、荷物代や高速道路料金などが含まれています。
なお、空港から市内へのタクシー料金も同様の定額制が適用されます。料金は予告なく変更される可能性があるので目安にしてください。
★配車アプリの利用について
テッサロニキで配車アプリには、以下のものがあります:
1. TAXI 18300
ギリシャ全土で利用可能な配車アプリ。
アプリの登録時には、SMS認証のためギリシャ国内の電話番号が必要です。
登録しようとしましたが、国番号のリストに日本の番号がなく登録不可でした。
2. Taxaki
テッサロニキ専用の配車アプリ。
登録時に電話番号の入力が必要で、ギリシャ国内の電話番号が求められる場合があります。
こちらは国番号のリストに日本はあったのですが、認証番号が受信できず登録不可でした。
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以上のことから、ホテルのフロントでタクシーを呼んでもらうか、
街中のタクシー乗り場から直接乗車する方法をおすすめします。
*どうしてもタクシーアプリが必要な人は現地で電話番号付きのSIMを購入するしかないようです。
公共バス利用

ΠΛΑΤΕΙΑ ΑΡΙΣΤΟΤΕΛΟΥΣバス停
市内からはバス01Xで空港まで行くことができます。
01Nは夜行バスで、23:10~5:55の間に同じルートを運行します。
(但しこのバスは主要なバス停にのみ停車するため、市内中心部までの所要時間は若干短くなります。)
つまり都市間バスは24時間利用可能。料金は、大人2€/老人学生割引1€
料金の支払いに関しては以前の投稿を参考にしてもらいたいのですが
テッサロニキにはThessTicketというものがあり、バス乗車前に購入しておくと便利です。
ただし、空港へ行くチケットは市内用バスチケットのようにキオスク等
どこででも売っているわけではありません。
ハイシーズンならアリストテレオス広場の観光案内所で売っているかもしれませんが
私が訪れた1月は観光案内所はなくて、広場のキオスクのおじさんに聞いたら
「バス車内で買いなさい」と言われました。

仕方ないのでバス乗車時に運転手から買うつもりで乗ったら・・
01Xは空港シャトルバスではなく、普通のバスと何ら変わりありませんでした!
ということで券売機から買うしかなかったのですが、やっぱり壊れていました!!(”(-“”-)”
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市中心地から乗車する場所なのですが、01Xのバスは↓の地図赤色の場所:
●ΠΛΑΤΕΙΑ ΑΡΙΣΤΟΤΕΛΟΥΣ(アリオステレオス広場)
●ΚΑΜΑΡΑ(Kamara)
の2か所に停車となります。

因みに黄色で囲ったバス停に01Xは止まりません。01Nの夜行バスのみ停車します。
当初ヴェ二ゼロス像の近くにいたので上の地図の黄色のバス停ΜΗΤΡΟΠΟΛΙΤΟΥ ΓΕΝΝΑΔΙΟΥ
に行ったのですが、01Nの表示しかありませんでした。
それで、もうひとつ先のバス停Iasōnidouも見てみましたが、そこの表示も01Nのみ。
とうとうKamaraまで歩きました!要注意です。
バス停には電光表示板があり、到着時間の目安になります。


事前にアプリで時刻表と確認して待っていたのですが、夕方のラッシュで10分遅れでやって来ました。
そして乗れたバスは超満員!ほとんどの乗客は空港へ行く人なので
大きなバッグやキャリーを持った人ばかり!(40分間荷物を抱えて立ちっぱなしの覚悟必要!)
先に述べたように券売機は壊れていて、周囲の人に「どうしたらいい?」と聞いても皆「さあね(苦笑)」。
結局空港で運賃を請求されることなく皆「無賃乗車」で降りて行きました。( ;∀;)
市の中心部を抜けたらバスは結構スムーズに運行できたので
所要時間はグーグルマップでは約50分のところ、この日は40分くらいでした。
到着はターミナル1、出発ロビーのある2階の入口前に停まります。


*券売機は1両目にあります。↑のオレンジの箱は不明、青い画面の機械はThess Ticketの検証機。
この他 地下鉄+バスの方法
2X 号線でNea Elvetia 駅まで行き、そこから空港行(02X)バスに乗り換える方法もあります。
テッサロニキ・マケドニア空港
テッサロニキ・マケドニア国際空港(IATAコード:SKG)は、
テッサロニキの南東約13kmに位置する国際空港で1930年に開港。
現在はアテネ、イラクリオンに次いで3番目に利用者数の多い国際空港です。
路線はギリシャ国内の主要都市(アテネ、イラクリオン、ケルキラ島など)への国内線18路線、
およびヨーロッパや中東を中心とした国際線78路線、合計96都市に就航しています。
国内線にはエーゲ航空、スカイ・エクスプレス、オリンピック・エアなどが、
国際線には
ライアンエア、ブリティッシュ・エアウェイズ、エールフランス、ターキッシュエアラインズ
などが乗り入れています 。
ターミナルには1と2があり、ターミナル2は2021年にオープンしました。

第1ターミナル内には、16のチェックインカウンター
レストランやカフェ(Burger King、EatGreek Kouzina、Flocafeなど)、
免税店(Hellenic Duty Free Shops)、お土産店が充実しています。
https://www.skg-airport.gr/en/at-the-airport/shop–dine#restaurants–cafes
第2ターミナルには、28のチェックインカウンター
免税店、伝統的なお土産店や宝石店、航空会社の補助オフィスもいくつかあります。
どちらのターミナルでも、無料Wi-Fiと充電ポート、ATM機、両替所、
郵便サービス、レンタカーオフィスが出発セクションにあります。
私の利用した第1ターミナルは3階建てです。
1階:到着者ロビー
2つのセクションに分かれています。
●国際線/シェンゲン圏外到着者 ●国内/シェンゲン圏内到着者
2階:出発ロビー
ショッピングセンター、ラウンジへの階段もあります。
16のチェックインカウンター、待合室、バー、ショップ、各航空会社オフィス。
3階:滑走路を望む2つのレストラン、バーがあります。
冬は要注意!!~テッサロニキ空港は濃霧の影響を受けやすい空港~テッサロニキ空港はテッサロニキ湾沿いの低地に位置しており、周囲には山地や丘陵もあるため、 冷気が溜まりやすく、湿気もこもりやすい環境です。 そして典型的な地中海性気候に加えて、海と陸の気温差により冬季に霧や低雲が発生しやすい特徴があります。 特に11月から2月にかけては早朝や夜間に濃霧が出ることが多く、 視界不良による離着陸の遅延や欠航が起きることがあります。 *季節的特徴:濃霧の約64%が冬季(11月~2月)に発生し、19%が晩秋(10月)に集中。 *時間帯 :濃霧は主に日の出前後1~2時間に発生しやすく、平均持続時間は約4.5時間。 *視程 :発生する濃霧の約75%は視程400m未満の濃霧であり、 航空機の運航に大きな影響を及ぼします。 nhess.copernicus.org *最近の事例:2025年1月31日には、視程が100m未満となり、多数の便が遅延や欠航となりました。 冬の早朝や深夜便は、遅延・キャンセルの可能性があることを考慮して旅程を組むと安心です。 接続便がある場合は乗り継ぎ時間に余裕を持たせるのがおすすめです。 私の今回の便はテッサロニキ21:45発→イスタンブール00:15着 イスタンブール02:15発→関空と 乗り継ぎに2時間しかありませんでした。 通常なら2時間あれば大丈夫なのですが、万一遅延や欠航になると大打撃! 乗り継ぎ便に乗れないと次は翌日の同じ便まで待つことになるからです。 チケットを購入するとき悩みました!!結果的には問題なく離陸できてよかったです。 とは言うものの、メテオラに行くとき、朝8時~10時頃の濃霧はすごかったです!本当に何も見えない感じ。 冬の早朝便はお気をつけください。 |
チェックイン


遠くから見ていた時は大きな空港に見えたのですが、
実際中に入って見るとチェックインカウンターはそれほど広くなく混雑もしていませんでした。
トルコ航空利用、チェックインはのんびりペースで進められたので30分くらいかかりました。
因みにオンラインチェックインで指定されていた席が気にらず、
カウンターで希望の席に変えて欲しいとお願いしたら、無料で快く変更してもらえました。
(時間のだらだら対応は困りものですが、規則にゆるゆるなのは嬉しいです!)
ゲート内ショップ
1階でチェックインを済ませるとムーヴィングウォークで荷物検査場へ向かいます。
荷物検査を済ませると出発ゲート。そこにお土産コーナー、カフェ等がありました。
前回の記事でも書いたのですが、この空港の土産物ショップは充実しています!

市内価格より若干高めですが、2個買うと割引!などもあるので案外お得かもしれません。
お菓子、化粧品、オリーブ製品、お酒・・とギリシャプロダクトが並び、
それぞれの製品の種類も沢山あってびっくりしました。
過去に行った各国の空港では市内より価格がかなり高く設定されているので
追加でお土産を買う気にならなかったのですが
ここではお手頃価格で、市内で見かけなかったお土産もありました。
一方でカフェや飲食店の価格は高いです!
出国審査

ゲートと出国審査で紛らわしい感じがしたので記しておきます。
荷物審査を済ませた先には、出発ゲートの目の前に免税店や土産物屋が並んでおり、
てっきり(シェンゲン協定国なので)パスポートチェックは不要なんだと思っていました。
(ブルガリアからギリシャ入国時はシェンゲン圏内でチェックなしでした。)

ですが、ゲート19近くに行くとしっかり窓口2つのみの小さなパスポートコントロールがあって
出国審査、スタンプ押印がありました。
よく考えたら行先のトルコはシェンゲン圏内ではないので当然ですね。(( ;∀;)

荷物検査を済ませて出た場所はバーガーキングあたり。
右手はゲート1~12(第2ターミナル)、
そして左手がゲート13~24(第1ターミナル)、
13と14までは国内線で15あたり以降はパスポートチェックを通過しないとその先に行けません。
日本の感覚ですと、荷物検査、出国審査、それから出発ゲート前にカフェや土産物屋があるのですが、
ここでは出国審査場が変な順番でありました。
又、私の感覚ですと古い方の第1ターミナルのゲートに1からの順番を付ければいいのに
第2ターミナルでゲート1から始まっているのが紛らわしいです。

*空港出発ゲート解説 T1には12の出発ゲート13-24の番号が付けられています。 ゲート13&14:国内線またはシェンゲン圏内便用、 ゲート15-18:国内線、シェンゲン圏内、またはシェンゲン圏外フライト用、 ゲート19-24:シェンゲン協定外の国際線専用です。 T2には12の出発ゲート01-12の番号が付けられています。 国際線(シェンゲン協定加盟国内)および国内線用が含まれています。 |
今回の記事に関する動画
テッサロニキの感想

ギリシャの金融危機は2008年に始まり、2010年から2018年にかけて最も深刻な状況に陥りました。
政府は国際的な支援を受けながら、財政再建と経済改革を進め、
GDPは回復し、成長率は2019年からプラスに転じました。
2020年にはCOVID-19のパンデミックの影響を受けたものの、その後の回復は早く、
2021年には観光業の復調に支えられて経済成長を再び記録!
ですが、公的債務は依然として高く、ギリシャの多くの家庭は、危機後も生活水準の低下に苦しんでおり、
特に若年層の失業や移民問題が社会的な課題となっています。
この様に現在も完全な「復活」と言える状態には至っていない部分があるそうです。
上記の様な情報を得ていたので、他の西欧諸国と比べて貧しい感じがするのかな、と思っていたのですが
実際に訪れてみると火災後の都市計画の甲斐あってか、
西欧風の街並みにお洒落なカフェやケーキ屋さんでお茶する人々、
目貫通りにはブランドショップやデパートが並んでいて不景気には見えませんでした。
ポドゴリツァ、スコピエ、ソフィアと比べると街に活気はあったと思います。
ただ残念だったのは他のバルカン半島にはローマ、ビサンチン、オスマン帝国時代の名残がはっきり残っていて
問題を抱えながらも他民族(他宗教の人)が共存していたのに対し、
テッサロニキはオスマン時代の廃墟はあってもモスクは機能していないし、
ユダヤ人はほぼいない状態、民族交換でギリシャ人(正教徒)がほとんどという
かつての他民族都市を肌で感じることは難しかったです。
そして庶民の生活は楽ではないそうですが、市中心部でホームレスを見かけることはなく、
治安も悪いとは感じませんでした。
又、街中でアジア人に遭遇することはなかったのですが、
そのせいかアジア人に対する偏見はありませんでした。
ギリシャ北部にはアレキサンダー大王が治めたマケドニア王国の影響が今も残っていて
南ギリシャ(アテネ)とは気候だけでなく文化、雰囲気が違うと予想します。
個人的にギリシャ神殿等の巨大遺跡にあまり興味がないのでテッサロニキの方が好み!
時間があればもう少し滞在してみたかったです。