
旅の楽しみのひとつは、やっぱりお土産選び。ギリシャ第二の都市・テッサロニキは他のバルカン半島の国と比べて
お土産の種類は豊富でパッケージのクオリティも良かったです。お店も沢山あるのでお土産探しに苦労はしませんでした。
定番からちょっと変わり種まで、旅の思い出になる買い物スポットを7つ厳選してご紹介します。(2025年1月)
ギリシャの定番お土産は
商品名 | 特徴 | 買える場所 |
---|---|---|
オリーブオイル | ギリシャ産の高品質オリーブを使用。風味豊かで種類も豊富。 | スーパー、市場、空港 |
蜂蜜(ハチミツ) | タイムハニーやオレンジブロッサムなど香りが良い。 | 専門店、土産物店 |
ルクミ(ギリシャ風ターキッシュディライト) | 甘くてもちもちした伝統菓子。ナッツ入りやバラ風味など。ルクミ、ハルヴァはトルコの伝統菓子と似ているのでトルコに行った人には特別感はないかも。 | 菓子店、空港 |
ト・カコ・マティ | 伝統お守り。インテリアにも。 | 路面の土産物店 |
エヴィア島の石鹸 | オリーブオイルを使ったナチュラル石鹸。肌にやさしい。 | 化粧品店、オーガニックショップ |



ト・カコ・マティ(邪悪な目)とは / 邪視(Evil Eye)信仰ギリシャを旅していると、青い「目」のモチーフをあちこちで見かけました。 トルコでも見かける青の目です! この「目」は「マティ(μάτι)」と呼ばれ、邪視を跳ね返すお守り。 実はこの信仰、イスラム圏の文化と思いきや、古代ギリシャにすでに存在していたもの。 つまりギリシャは、この目の「本家」とも言えるのです。 邪視(Evil Eye)信仰は、古代ギリシャ・ローマ、メソポタミア、エジプトなどで既に存在していました。 古代ギリシャの哲学者たち(ピタゴラスやプラトンなど)も「嫉妬の視線には悪影響がある」と記述しています。 「目には力が宿る」という考え方は、地中海地域全体に古くから広がっていました。 イスラム教の誕生(7世紀)以降、この信仰は文化的要素としてイスラム世界にも取り入れられました。 イスラム教では「アイン・アル・ハスド」=「嫉妬の目」という言葉で表現され、 悪しき視線から身を守るための祈り(例:スーラ・アル・ファラク)も行われます。 つまり、地中海全域で共有された古い信仰が、イスラム文化の中でも形を変えて残ったものだそうです。 |
Titan Foodsのサイトはギリシャのプロダクトばかりを扱ったサイト。https://titanfoods.com/
ブランドごとに商品が並んでいてとてもわかりやすいです。事前にギリシャではどんなものが売ってるかわかるので参考におすすめです。
テッサロニキのお土産は
商品名 | 特徴 | 購入できる場所 |
---|---|---|
ブーガツァ(Bougatsa) | テッサロニキでよく食べられるクリームやチーズ入りフィロ生地パイ。現地で食すのが一番だが、お菓子にアレンジされた似たものもあるようでそれはお土産に可。 | 地元有名店(Bantis) |
トゥルムパス・ワイン(Tsantaliなど) | テッサロニキ北部のワイナリーで作られる地元産ワイン。中でもマケドニア地方の赤ワインは特に評価が高い。 | 専門ワイン店、空港 |
地元ブランドの天然コスメ(Korres/Apivita) | 観光地によっては限定デザインのパッケージも。 | デパート「Notos Galleries」、空港 |
マケドニア・テーマ雑貨 | アレクサンドロス大王やマケドニア王国をモチーフにしたTシャツ、マグネット、アクセサリー。 | アリストテロス広場付近のお土産物屋 |
クーラビエデス(Kourabiedes) | ギリシャの伝統的なアーモンド入りバタークッキー | デリカテッセン、空港 |

クーラビエデスは、バターが香るサクホロ食感のクッキーで、仕上げに粉砂糖をたっぷりまぶすのが特徴です。
ギリシャ北部のネア・カルヴァリ製造で、アーモンドの香ばしさとバターの風味が絶妙に合わさり、
メロマカロナというお菓子と共にクリスマスや祝い事の定番として、ギリシャ各地で親しまれています。
粉砂糖がこぼれやすいので食べる時大変ですがとても美味しかったです。おすすめ。
以下にお土産が買えるスポットを紹介します。
1.モディアノ・マーケット(Agora Modiano)
現在のマーケット周辺は、1917年の大火災前は、ユダヤ人の住宅地や商業エリアが密集していました。
特にこのマーケットが建てられた場所には、
ユダヤ人家庭、商店、食料品市場(バザール)が立ち並んでいたとされています。
大火災(市街地の約3分の2が焼失)後、街の再建計画により近代都市としての再開発が開始。
その際ユダヤ系の名家エリ・モディアノ家が街の復興に貢献し、1922年にモディアノ市場が完成しました。
市場は近代化された屋内市場(テッサロニキ中央食品市場)として登場、
ユダヤ人、ギリシャ人、トルコ人、アルメニア人などが交差しながら、文化が育まれ
新鮮魚・肉・スパイス・野菜などが手に入る、多民族都市の食文化を支える場所になりました。
2022年12月、約10年の閉鎖と修復期間を経て全面リニューアルオープン!
新しいModianoは、歴史的建築を保存しつつ、モダンなデザインと機能を融合させたフードマーケットに変貌。
昔ながらの精肉店や魚屋も残る一方で、ギリシャ料理を提供する
スタイリッシュなレストラン、バー、カフェが多数出店しています。(75店舗、店によって営業時間異なるのでHPで要確認)
魚屋ではその場で魚介類を調理して食べさせてくれます。
早朝から深夜まで営業しているので疲れた時のティータイムや軽食を取るのにフラッと立ち寄れます。
パッケージがお洒落な食品を置いてる店(オリカ・テッセン)もあるのでおススメ。
ギリシャはオリーブ生産地として有名なのでオリーブの真空パック詰めや
オリーブのペースト、ハーブティーが一押し!
2. Delicatessen デリカテッセン(Edódimon と Xiotis)
モディアノ・マーケットの裏口(南口)を出た向かいにシナゴーグがあります。
このシナゴーグ(Yad Lezicaron Synagogue)は事前に電話予約しないと見学させてもらえないのですが、
その建物1階にデリカテッセン(Edódimon Delicatessen)があります。
お酒やスイーツ、瓶詰、缶詰などの食品が揃っています!!
*営業時間:月~金 8:00~22:00 土8:00~20:00 日休み
その隣にもう1軒別の老舗デリカテッセンがあります。Xiotis Delicatessen
このお店には入らなかったのですが、料理好きの人には魅力的な食材があるかもしれません。
*営業時間:月・水・土 7:00~20:00 火・木・金 7:00~21:00 日休み


この2店だけでなく、市内にはあちこちにこの様なデリカテッセン、おしゃれな高級食材店を見かけました!(^^)!
3.伝統市場:カパ二マーケット(Kapani Market)
(前回の記事でもこのスポットをご紹介したのですが、再投稿。
カパ二マーケットはモディアノマーケットの通りを挟んで北側に位置する伝統市場。
15世紀に起源を持つギリシャ最古のオープンエア市場の一つです。https://kapani.gr/
市場は狭い路地と2階建ての建物が特徴で、大火災後に再建された構造も多く見られます。
「カパニ(Kapani)」は、トルコ語の「ウン・カパン(Un Kapan)」に由来し、「小麦市場」を意味します。
これは、オスマン帝国時代にこの地域が穀物取引の中心地であったことを示しています.




市場はこの周辺一帯を指していていて広範囲にわたって店が軒を連ねています。
大まか以下の様なエリアに分かれています。
- 新鮮な魚介類、肉(まだカットされてない肉の塊がぶら下がってる)
- 野菜、果物、スパイス、オリーブ、ナッツ、乳製品、スイーツ類
- 衣料品、靴、家庭用品
さまざまな商品が取り扱われています。
量り売りが多いのと値段の相場がわからないので観光客が買物するにはちょっとハードルが高いかも。
それでもギリシャにはどんな食材があるのか興味を持って観察するには面白いスポットになっています。
又、伝統的なギリシャ料理を提供するタベルナやカフェも点在していて、地元の味を楽しむことができます。
タベルナ(大衆食堂)のお値段はメニューを見てると1品4.5~7€くらいでした。
ギリシャ伝統料理ムサカ(Moussaka / Μουσακάς) ナス(またはズッキーニ)、挽き肉(通常はラムまたは牛)、トマトソースが層になっており、 上にベシャメルソースがのって焼かれている。ラザニアに似た外観。パスタは使わず、野菜の層で構成されるのが一般的。 |
*市場営業時間:月曜・水曜・土曜:8:00~16:00 火曜・木曜・金曜:8:00~21:00 日曜:定休日
4.ベゼステニ市場

おススメのお土産があるわけではないのですが、一見するのも悪くない歴史的建物にある市場。
この建物は、スルタン・メフメト2世の治世下、1455年から1459年にかけて建設されました。
オスマン帝国では一連の経済活動や商業活動に使用されていました。
その名前は「織物市場」を意味(トルコ語のbez = 布、bezestenから)し、
実際に今も布や縫製用品の店が沢山入っていました。
手作りが好きな人には珍しい生地等、掘り出し物があるかもしれません。
*一角にATMや両替所、荷物預けロッカーがあります。
5.土産物専門店:I LOVE SOUVENIRS

アリストテレオス広場周辺には
土産物専門の路面店が何軒もあります。
いわゆる観光客向けのマグネット、キーホルダー、
カップ、文房具、キッチン用品等を扱っています。
店によって若干値段が違ったり、
「3つで○○€」と割引しているお店もあるので比較するのもあり。
海岸プロムナードにも数軒あり、
私が立ち寄った店は2フロアで種類も多く、
個別包装もしてくれたのでおススメです。
値段が手頃で商品も見やすく展示してあり、ゆっくり選べます。但し食品関係は高めなので注意。
*営業時間:毎日8:00~23:00
6.スーパーマーケット

テッサロニキにはコンビにのような24時間営業の小さなショップから
大小のスーパーがいくつもあり、大変便利。
品揃えも豊富です!ここでは2か所のスーパーをご紹介したいと思います。
どちらのスーパーもサンドイッチや保温された総菜やお弁当も売っていました。
Masoutis スーパーマーケット
地下鉄アギア・ソフィア駅とアギア・ソフィア教会の間にありすごくわかりやすいです。
1階がドリンクや野菜、ハム・チーズ、冷凍食品、総菜、2階がお菓子、日用雑貨等。
アジア系食材も置いてありました。参考までに私が宿で食べる為に買ったものの値段は:
ジュース500ml:1.55€ ミネラル水500ml:0.17€ バゲットミニパン2個入り:1.29€
フムスのペースト:2.2€ ランチ用サラダ:3.48€ ヨーグルト2個入:1.97€ でした。




誰もが立ち寄れる場所で便利。レジのおばさんが親切で2個買ったら割引の商品を知らなくてわざわざ教えてくれました。
*営業時間:8:00~21:00(日休)
ΚΡΗΤΙΚΟΣ(Kritikos) Super market

宿のすぐ傍だったので何度か通いました。ワンフロアの広いスペースで種類も豊富。
このスーパーはギリシャ全国にあるみたいで、テッサロニキ県にも多数あり。
ただ観光スポット近くには私の行った店と、あともう1軒だけみたいです。
住宅街もあって観光客少な目なのでゆっくり買い物することができます。
私はここで配る用のお菓子、蜂蜜やお土産用せっけん、クリーム等を買いました。
ホームページにチラシも掲載されているので物価の参考になさって下さい。
*営業時間:8:00~21:00(日休み) *営業時間:8:00~21:00(日休み)


写真のイオンとパウリディスのギリシャチョコレートはスーパーに必ずあります。種類も豊富。
ミニサイズが3つセットになっていたりで、配る用お土産にもおススメです。
7.テッサロニキ空港
テッサロニキ空港を利用する人ならこちらのお土産ショップも充実しています!
チェックインカウンターの横にある雑貨店は小さいです。そこではなくて
2階に上がって手荷物検査を済ませて中に入ったら
国内線出発ゲートの大きなフロアにお店が並んでいます。フードコートもあります。


これまで空港の土産物屋は大抵市内と同じものなら空港の方がかなり割高であったり、
種類があまりない、といことがあって今回も期待していませんでした。
しかしテッサロニキ空港のショップは種類が豊富、市内と比べてそれほど高くないし
2つ買ったら○○%割引!とかもありました。
又、市内で見かけなかった可愛いギリシャイラストの入ったお菓子も売っていました(*’▽’)
空港に行くまでに買いそびれたお土産もここでゲットできそうです!

ギリシャのお酒 ウゾ(Ouzo)無色透明の「香味付き蒸留酒」でアルコール度数は約40%前後( ゚Д゚) アニス(八角・フェンネル系のスパイス)の香りが強く 水や氷を入れると白く濁る「オパール効果」が特徴だそうです。 飲み方は(冷やして)ストレート、水や氷で割ったり。(白濁します) 小皿料理「メゼ(meze)」と一緒に飲むのが定番スタイルだとか。 ウゾと似たお酒にツィプロ(Tsipouro)という蒸留酒もあります。(アニス入り・なしの両方) 空港では小瓶でいくつかのブランド Plomari(プロマリ)/Barbayanni(バルバヤンニ)/Ouzo Mini(ミニ) の物がありました。味見をしたりお酒好きの人のお土産にも最適ですね。 |
カフェニオ(Καφενείο) / Bakery&Pastry

カフェでの悩み:ギリシャコーヒー
テッサロニキではスタバのようなカフェからお洒落なカフェまでいろいろあり、探すのに苦労はしません。
ですが、もしコーヒーを初めて注文するなら頭を悩ませることになります。”(-“”-)”
ギリシャコーヒー、これは私たちの知るコーヒーとは違っています!
トルココーヒーと同じなのですが、
フィルターを使わず直接煮出すため、粉がカップに沈殿する
量が少なく、味は濃厚で苦みが強い反面香りや口当たりが非常に豊かという特徴があります。
ギリシャコーヒーでは砂糖は最初に一緒に煮出すため、後からは追加できません。
よって、注文時に必ず甘さの好みを伝える必要があります。(一部のカフェでは、量や濃さを選べることも。)
ギリシャ語 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|
Σκέτος(Sketos) | スケトス | 無糖(かなり苦い) |
Μέτριος(Metrios) | メトリオス | 中甘(砂糖1:水1) |
Γλυκός(Glykos) | グリコス | 甘口(砂糖多め) |
Πολύ γλυκός(Poly glykos) | ポリ・グリコス | かなり甘い |
種類 | 内容 |
---|---|
Μονός(Monos) | 通常サイズ(シングル) |
Διπλός(Diplos) | ダブルサイズ(濃さもアップ) |
カップの大きさは通常は小さなデミタスカップ(エスプレッソ用と同程度)
ダブルを頼んでも、カップはやや大きめになるだけであくまで少量をじっくり味わう文化なのです。
もちろんフィルター式のコーヒーもあり、私は薄目でたっぷり飲みたい&注文が面倒なので
アメリカンを注文していました(苦笑)

Bakery&Pastry

テッサロニキにはパン屋さん、ケーキ屋さんが山ほど!あり
どれも美味しそう!!ケーキだけでなく量り売りのお菓子もあったりもします。
豪華な店構えなのでカフェかと思ったらお持ち帰り専門も多くて
観光客としては中で食べられないのはちょっと残念に思うこともありました。


皆さん家に持ち帰ってるのかと思いきや・・食べ歩きやベンチで食べてる人も結構いました。
若い人もおばちゃんたちも。きっとそういう文化なのでしょう。
クリスマスデコレーションが素晴らしい高級ケーキ屋さんもありました!
パン、サンドイッチ、ケーキ、総菜を扱っているお店。
1階で注文し、2階のスペースでイートインできます。トイレも自由に使えるので重宝していました。
1階で好きなパンを指さすとおばさんが取ってくれ、
レジに持っていくと計量して料金が決まります。(クレカ可)
総菜は温めて出してくれます。スタッフさんは皆フレンドリー!
空港バスに乗るまでの時間もここで過ごしました。
テッサロニキのソウルフード? ブーガツァ(Bougatsa)

https://greekreporter.com/2025/01/09/greek-delicacy-bougatsa/
ブーガツァ(Bougatsa)は、ギリシャの朝食や軽食として親しまれているペストリーで、
特にテッサロニキではその象徴的な存在となっています。
その起源はビザンチン時代のカッパドキアにさかのぼります。
当時、農作業で疲れた夫たちのために、妻たちが栄養価の高いフィロ生地を使って
家庭で手作りしていたのが始まりです。
このフィロ生地は、小麦粉、塩、バター、水で作られ、保存性にも優れていました。
砂糖が手に入る家庭では、フィロの上に砂糖を振りかけて、さらにエネルギー補給としていたそうです。
18世紀になると、スミルナ(現在のイズミル)などの港町で西洋文化が浸透し、
ブーガツァも家庭の外、街角の屋台や食堂で販売されるようになりました。
1890年代には、テッサロニキにすでにブーガツァ職人が存在、店を構えていたという記録があり、
当時のブーガツァ職人の多くが小アジア(特にスミルナなど)出身だったので
彼らが新しいレシピを持ち込んだと考えられています。
その後1920年代、小アジアからのギリシャ系難民到来によって、
テッサロニキでのブーガツァ文化が一気に広まり、「本場」としての地位が確立されました。
現在では、テッサロニキをはじめとするギリシャ各地で、カスタードクリーム、チーズ、ミンチ肉など
様々なフィリングを使ったブーガツァが楽しまれています。
このように、ブーガツァはビザンチン時代の家庭料理から始まり、時代とともに進化しながら、
ギリシャ食文化に深く根付いた伝統的なペストリーとなりました。
テッサロニキでは:
甘いブーガツァ:粉砂糖+シナモンをかけて提供(カスタード入り)
塩味ブーガツァ:写真のようなホウレンソウ&チーズ、ソーセージあるいはミンチ肉入り
など多彩なバリエーションがあります。皮がサクサクで美味しかったです!
どこのパティストリーにも置いてあるのでお試しあれ!(#^.^#)
老舗は Bougatsa Bantis
*営業時間:6:30~15:00
https://greekreporter.com/2025/01/09/greek-delicacy-bougatsa/