アラフィフ女ポルトガルひとり旅27 世界遺産シントラの宮殿群は各殿各様でみどころ有り過ぎ!!(シントラ宮殿&ペーナ宮殿)

前回からの続きです。

アラフィフ女ポルトガル一人旅26 シントラ日帰りトリップ アクセス/ムーア城跡

2020.01.05

シントラの町はこじんまりしたカラフルな町です。

リスボンの大都市とは全く異なった趣で、

王族たちがこの緑多き大西洋を見渡せる場所を

夏の離宮に選んだことはよく理解できます。

鉄道駅から少し離れた所に中心地:シントラ宮殿前があります。

巡る順番はお好みだと思うのですが、私は

ムーアの城跡→ぺーナ宮殿→レガレイラ宮殿→シントラ宮殿の順に巡りました。

絶対行きたい順から回ったのです。

しかしここではシントラ宮殿からご紹介したいと思います^^

シントラ宮殿

シントラ宮殿の前身はイスラム系ムーア人が居住していた城で、

その城をアフォンソ1世が自分の城としました。

しかし今はその名残はないそうです。

現在見られるのは1415年からのジョアン1世後援の建設計画で建てられた15~16世紀初頭の建築様式で

ゴシック、(大航海時代の)マヌエル様式とイスラム風(ムデハル)建築様式の混合です。

とにかく装飾が豪華絢爛!(*”▽”)

中でも一番豪華なのは「紋章の間」です。

紋章の間1

主要なポルトガル貴族の紋章とマヌエル1世の紋章、計72の紋章を描いた豪華な天井(1518年木製)は圧巻!

壁の部分は青い組み合わせアズレージョで覆いつくされています~

マヌエル王自ら設計デザインに関わったのでしょうか?

紋章の間2 紋章の間3

一つ一つよく見るとアズレージョの絵が面白いです。

↑写真のおじさん?妖精?ちょっとキモイ!( ゚Д゚)

*こちらの青い(ポルトガル産の)アズレージョ

はマヌエル1世の時代にはなかったと思うので後の時代に付け加えられたのかも。

 

↑唯一残るアフォンソ1世改築当時の14世紀王族礼拝堂。可愛い。

天井に白鳥が描かれている「白鳥の間」と呼ばれる部屋。

「カササギの間」にはジョアン1世と王妃の逸話から生じた鵲と紅バラが描かれています。

16世紀マヌエル1世の時に莫大な資金を投入して改築され、

マヌエル王がスペインタイルがお気に入りだったので

セビリアに特注したタイルで宮殿を飾り立てたそうです。

ここで見られるような幾何学模様や単純な柄、青や緑を使用したタイルがを使用した様式を(スペインのキリスト文化とアラブ文化が融合した)ムデハル様式という

 

リスボン大地震で被害を受けたものの修復され、

1910年の共和国成立まで王家のお気に入りの宮殿として使用されました。

最新の開館時間や入場料はサイトにてご確認下さいね。

ぺーナ宮殿

ぺーナ宮殿の原型は1450年頃に建築され、マヌエル1世時代に再建された元は修道院でした。

1755年のリスボン大地震の際に被害を受けて荒廃していたのですが、

王配フェルナンド2世によって再び息が吹き込まれたのです。

(王配とは女王の配偶者のことで二人の間に子供ができて初めて与えられる称号、フェルナンド2世の配偶者はブラジル宮廷時代に1819年ブラジルで生まれたマリア2世女王)

フェルナンド2世は荒れ果てたシントラの情景に心動かされるものがあり

廃墟と化したムーア城と旧修道院を手に入れて王家の夏の離宮を建設することを思いついたのです。

異国風に仕上げたいと考えていたフェルナンド2世、

その結果様々なneoスタイルの様式が取り入れられました。

ネオ・ゴシック、ネオ・マヌエル、ネオ・ルネサンス、ネオ・イスラム様式・・・

出来上がった宮殿は他所に類を見ないユニークな

お伽の国のような外観となったのです!

ぺーナ 入り口へ ぺーナ入り口へ

遠くからでも目を惹く宮殿。

入り口に至るまでにもすでに一風変わった通路になっていて

おとぎの国への期待はどんどん膨らんでいきます~

 

マヌエル様式のようでマヌエルでない。これがネオ・マヌエル様式?↑

ぺーナ宮殿ファザード1 ぺーナ宮殿ファザード2

ギリシャ神話の海神トリトンが睨みをきかせて出迎えてくれます!

ど迫力!

普通は半身半魚でホラ貝を持っているそうですが、

ここでは頭から生えた木の枝を支えています~

そしてファザード(門)には細かいタイル細工が施されていました。

ファザードの細工1  ファザードの細工3 ファザードの細工4

アズレージョ好きなので様々なタイプのアズレージョが見られてハッピー❤

ファザードの細工6 ファザードの細工7

(大航海時代の船や海のモチーフが多い)マヌエル様式のファンでもあるので

ファザードの所をみるだけでも結構時間を費やしました^^

ぺーナ ファザーdの裏側

ファザードの裏側も見事です!一面のタイル装飾(*’▽’)

ぺーナ 中庭から1

中庭からシントラの風景を見渡せますよ!

外観とファザードを見ただけでも満足したのですが、ここからいよいよ中へ入ります!

ぺーナ 内部装飾1   

内部は意外と天井が低くて各部屋も小ぶりでした。

夏の離宮だから実生活の部分ではそれほど豪華にしなくてもいいという考えだったのかしら?

それでも一つ一つの家具の細工などは凝っています。

ぺーナ 内部装飾8 ぺーナ 内部装飾9  

客間は豪華でした!

 

木製天井の複雑な模様、ユニークな様式のシャンデリア(アール・デコっぽい??)、

これまでに見たことないスタイルがところどころに見受けられて素敵です!

ユニークなシャンデリア

次に大理石彫刻が見事な礼拝堂へ。

大震災の際もこの礼拝堂だけは無事だったと言われています。

ペーナ礼拝堂

大理石と雪花石膏でできた祭壇(有名な作家の作と見做されてるそうです)!

細部拡大↓ リアル!

ロープの飾り?ニンニクに見えるのは私だけ?魔除けかな・・・

 

ステンドグラスも美しかったです。

豪華なダイニングルームもありましたが、私はこの巨大な厨房が気に入りました^^

どこから見ても絵になるペーナ宮殿。

この宮殿の写真を一目見てポルトガルに行きたい!そう思った直感は正しかったです。

来てよかった、そう思いました。

豪華絢爛なヨーロッパにありがちな宮殿とは一味違います!ユニーク!

様々な建築様式が入り乱れていますが、ちゃんと調和はとれているから不思議。

宮殿内にはカフェとショップが設置されているので簡単な軽食をとることはできます。

開館時間など最新の情報はサイトで確認してくださいね。

次回はレガレイラ宮殿についてレポートします。

  

0